2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

諸事好日

一夜にして小雨去り、朝からよく晴れて気持ちが宜しい。 懸念してゐた忌むべき蒸し暑さも、おや、さうか、前線が順調に南下して行った御陰様で北からの大気が引き込まれ、寧ろ湿度がどんどん低下しつつあるではないか。先日の浮神博士来訪時同様、日頃の激し…

祈りの所在

今宵満月雲の陰、何処に居ます梅雨空の、山の彼方の朝ぼらけ、世々経るうちの行く末を見む。 (−_−) 恐らくの熱帯夜。身の回りの全てのものが湿気を孕み、或る物は膨張し、また或る物は溶解する。 湿気は黴を育み、黴は空間に邪気を横溢させる。気怠さは邪気…

今、過去を見ただらう

そりゃーね、村中に坑掘ってあれこれ調べてみれば、何かが何となくわかるやうな気がせむでもないんだらうけどね、さすがにさういふワケにもいかないだらう。 (−_−) 早朝から既に蒸し暑く、無風。往還脇に四角い坑を穿ち、掘れや削れや。坑の中には更に濃厚…

島風情

島へ。 桟橋はいつになく大勢の乗客で、やや古めの高速船の座席もほぼ満員。平日てうに、何事ぞや? 海上は五里霧中。ほぼ無風であって、天気本来晴朗なれども、指呼の距離に鎮座するはずの風車が見へず、雨乞ひ山の山頂が見へず、勿論行く先の島影も見へず…

徒然の蚊帳吊草

油断してゐたのだ。 昨夜は蒸し暑さにばかり気を取られ、印度更紗の敷き布と薄手のタオルケットを準備し、枕を低くして眠りに就いたのが午前2時頃。夕方から玄関周辺では盛大に蚊取り線香を焚いてゐたし、その名残がまんだ僅かに煙ってゐたこともあり、蚊虫…

リンデン世界

慌ただしさにかまけ、方々に殆ど連絡せぬままの御帰宅であったが、此の日記なるもののやうなものの影響か風の便りか、其処此処から自宅への生還を確認する電子郵件が入る。 諸君よ、いくら我輩が優秀なる工作員であるとはいへ、隠密秘密裏に帰還して其のまま…

真夜中あたり

昨夜は何時頃眠ってしまったのか、まったく不明のままの夜明け。そして目覚め。 時計を見ると既に午前9時前であって、点けておいたはずのテレビが消されてゐて、をかしなことがあるものだと首をかしげ乍らも点灯。おや、部屋の電気は点けっぱなしだった。 (−…

古代巡行

今天は露草の咲く旧暦5月9日、浮神博士をお迎へしての半島周遊。 うたかたの晴れ間を喜び、先づは御城下。消へかけたいにしへの痕跡を辿り巡り、鍵の手曲輪に大手門、本丸土塁に武家屋敷。其処此処に古代を取り込んで、町は成長し盛衰を繰り返す。 近世と現…

夏至半月浮世床

遠来の友人との再会の続きの朝食のやうな昼食のやうな、兎に角多言語飛び交ふ午前中の数時間。 見よ!是ぞ日本の梅雨らしき天気にて、憂鬱に曇った空からは小糠雨のやうな小雨のやうな、ただただ絶へ間無く天上よりの雨降り、人々は其れを避け地下街に潜り込…

閑中之忙

招待所を出るにあたり、こまごまとしたさまざまなものをいろいろあれこれ分類しては片付けて、箱に詰めてみたり出してみたり。 こんな時に限って、遠方より友来たり、遠方より電信来たり、電脳で予約しておいた船票の預約手続きや其の代金支払ひ、会員証の更…

通奏低音

区切りをつけたと言っても完璧ではないし、そもそも区切りなど意味あることなのかだうか? 時間を区切ってみても時の流れが途絶ゑるワケでもないし、大地を区切ってみても其処を囲ふだけでは虚しい限り。ヒトの思ひが区切れるワケでも、ヒトの意識が途絶ゑる…

端午思然

今天端午の節句にて、いにしへの屈原を思ひ偲ぶの日。 屈原の誰ぞ彼? 粽との関係は? 舟競技の意味は? そして未だ、梅雨は何処へ行った? (−_−) 人々の思惑と現実の狭間。 流れの主流と、その陰で忘れ去られやうとしてゐる一群。此の世界に満遍なく光を当…

逍遙遊

今天の雨模様、是ぞ梅雨の、正に梅雨らしき有様。 灰色雲がすぐ其処の彼方の手前に垂れ込めて、小雨にしては蕭々然と降り続ける。直ぐ前を行く車と、対向車線を疾走するダンプカーの跳ね上げた水しぶきがフロントガラスに絶ゑ間なく降り懸かり、高速ワイパー…

閑居風情

静かな静かな、静かな朝。 久しぶりに自宅での静かな目覚め。昨夜消し忘れたテレビ画面から、既にお昼近いことを知る。消音モードなのでテレビからの音は無く、時折小鳥の囀りや、玄関の網戸から入ってくる風の音。其の風が、庭の柿の木の若葉を揺らす音。其…

天啓と黙示

確かに、権力は常に腐敗し、文明や社会や組織は内部から崩壊する。 アメリカ生まれ、オーストラリア育ちのメル・ギブソンだが、『パッション』に次ぎ『アポカリプト』で表現したかったものは何か? 文化文明の興亡や盛衰。残酷さや厳しさ。生々しさや嘘っぽ…

新月愛玉子

「愛玉子」とは、銀座のママの源氏名ではなく、戦前の歌手の名前でもなく、新種の高級卵の名前でもなければなんとか王子様の内縁者のことでもない。 早い話が台湾のデセール=デザートなのだが、日本語式の発音表記では「オーギャゥチ」となって仕舞ふ。北京…

入梅の頃

大規模なドラッグストアに潜入。 薬品類や、新奇工夫のされたさまざまな商品をつぶさに観察してゐると、化粧品のコーナーで何やら客と店員があれこれ言ひ合ってゐる模様。何となく聞いてゐると、買った化粧水だか乳液が full =満タン=いっぱい入ってゐなか…

断片とその縫合

「情報の共有」とは、そんなに難しいことなのだらうか? 個々の情報の所持者が、同時に発信者たることは可能だ。断片的で刹那的な情報であれば、小集団ならば個々の関係性の熱線を利用してお互ひ伝へればよいのだが、集団が組織化されてしまふと、全ての個人…

ハナ有るうちに

サラリーマンでもないのに、「サラリーマンNEO」を見て思はず笑ってしまふのは何故? (−_−)? 楽しみにしてゐたサラリーマン体操は無くなってしまった?が、今回の「派遣OLの唐突的アンジェラ・アキ的変容」は全く愉快で御座ゐましたね。川上君も益々不気味…

ティーマサラの素 の通販 - TIRAKITA.COM

結構お高いのですね、このスパイス。我輩は、怪しげなヒゲの外国人を尾行してやっとみつけた輸入食料品店で、此の半額以下で購入致しまして候。[紅茶]マサラチャイHeart of India60gスパイス香る濃厚ミルクティー♪ジャンル: 紅茶ショップ: インド紅茶専門店…

マサラ・バサラ

マサラティーを作って、飲んでみた。 と言ふのも、振り掛けるだけで一瞬にしてマサラティーが出来上がるてう、印度製の怪しげな混合スパイスを入手したからである。濃いめに淹れた紅茶にたっぷりのぎうにうを加へ、暖め乍ら此の粉を投入するだけ。 今回は飲…

300の掟

其れ、「レオニダス」*1と聞きてチョコレート屋を連想せし者は幸ひである。 (−_−)?! テルモピュライの戦ひ(紀元前480年)は、半ば伝説化された物語として今に伝はるが、THERMOPYLAE てう綴りに何故 thermo (テルモ=サーモ)即ち温度に関するコトバが含…

自強の本懐

遠く、近く、電光と雷鳴。気紛れな雨が激しく硝子を叩く。 不安定な天気が続き、路上の至る所にある水溜まりも、乾ききる気配は無い。それでゐて、雲間から照りつける陽光は既に真夏の力強さ。 (−_−) 此の土曜のお昼前に放送される「新日本紀行ふたたび」て…

歌舞伎事典:六方|文化デジタルライブラリー

足折れネコの運命。 恐らく、ヒトに拾はれ育てられ、何らかの理由(交通事故か何か)で左足を折り、手当もされずに捨てられた。そしてまた、ヒトと出会ひエサや水を貰ひつつも、野良半分、飼ひ半分の生活。 ヒトにエサ貰はうが、野良としてゴミ箱を漁らうが…

野良人たれ

團十郎のオペラ座公演と、其の舞台裏。 先日の公演の様子を紹介する番組を見て、一寸覗ゐて見たいな、と思ってゐたところを全て見せて呉れた。かうして改めて、舞台裏の立ち振る舞ひから並べて見ると、海老蔵の方がますらおぶりに秀でた器であることがよくわ…

魂魄の在処

李登輝前台湾総統の靖国神社訪問は、大陸方面でいろいろな物議を醸し出してゐるやうだ。 来日中の李登輝前台湾総統(84)は7日午前10時すぎ、亡兄の李登欽氏が「岩里武則」の日本名で合祀(ごうし)されている東京・九段の靖国神社を初参拝した。 クリスチャ…

【映画】松本人志 第1回監督作品 「大日本人」 公式サイト

しかし、テレビクルーによる取材型式で進行して行った前半は、「獣=じゅう」たちこそ奇怪で楽屋落ちのキャラ援用だが、通奏低音はそこはかとなく裏寂れ物寂しげで、なかなかじっくりねっとりとした笑ひを催される。何故この色調で最後まで通さなかったのか…

大なり小なり

今天芒種、五月の節気にて、蟷螂の生ずる頃。 「大日本人」がカンヌで受けやうが拒絶されやうが、彼の国での評判など何ら気にする必要は無いとは思ふものの、後半の所謂「実写」以後の余りにも減り張りの無い展開と、そのまま呆気なく終ってしまふだらしなさ…

幻想としての先進

独逸はハイリゲンダムでのG8サミット開催地(会場)の映像が公開されてゐたが、ケンピンスキー・ホテルてう名前が映ってゐた。 川だか入り江に面した立地環境にあるやうだが、前方からのテロリスト侵入を防ぐ為、会場の周囲何キロかを鉄条網で囲ってしまっ…

音故知新

MJQの DJANGO などを改めて聴いてゐるのだが、日課のやうに聴いてゐたのは高校か大学の頃だから、かれこれ30年近く前のことだ。 此のアルバム自体が1956年の発売だが、我輩が聴いてゐた頃既にマスターピースになってゐたのだから、確かな名盤と言っても良い…