2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

旅の極北

この間もらった日本酒を改めてよく見ると、新潟は小千谷市の酒蔵のものだった。報道を見てゐると、あのあたりの殆どの酒蔵も被害を受けており、中には壊滅的状況から廃業を余儀なくされた蔵も有るてうこと。この酒は暫く封を切らず、彼の地の復旧の進行状況…

素食なるもの

粗食とは、華美ならざる必要最小限の食事、ではなく粗末な食事のこと。粗末とは、品質が悪く雑なこと。野菜屑や余り物、あり合わせのモノで適当に作った食事は、粗食だ。 一方素食とは野菜だけの料理で、精進料理のこと。香港では「菩提素食」てう連鎖食堂が…

屋根は屋根屋

宇宙の神秘を探るべく、屋根に登る。 古い古い家なので、瓦も以前から波打ち、安心して歩くことの出来ない様子だったが、先の地震で随分ズレが拡大したやうであったため、その現状を把握すべく登ってみたのだ。以前から雨漏りがひどかった部分が何カ所か有っ…

合計;マイナス3999点

十五夜に、毒を吐く。 今回イラクで拘束された日本人の若者の行為こそ、「自業自得」だ。軽率この上ない行動で、思慮に欠け、見てゐて情けない。前回の人々と区別するつもりはないが、客観性を必要としないほど浅はかだ。バカ者だ。でも、これが現在の我が邦…

<2046>好難看?

等待了5年、終于等到了<2046> 導演:王家衛、男主角:梁朝偉、女星群:鞏俐、王菲、章子怡、劉嘉玲、張震、薫潔、異邦人:木村拓哉、超級特別演出:張曼玉、e.t.c.e.t.c. 包括張藝謀的掌上両個女星、粘着式濃厚画面横溢雰囲気。 好難看?好難看??好…

珈琲的

十三夜の月影いづこ・・・ 珈琲を切らしたので、暫定的措置として「ドリップバッグ」なるものを買ってきた。 ご丁寧に鮮度保持の為に冷蔵ケースに入って売られていたのだが、一般食品の並びにぽつねん唐突にこの珈琲だけ置いてあったので、珈琲として売れて…

大弛緩湯

久々に巨大銭湯にでかける。平日、しかも夕方の銭湯は人もまばらで、気持ち宜し。ぶくぶくと泡が吹き出してゐたり、不気味な色が付いてゐたり、電気が通ってゐたり、水だったりといろいろな湯船があるが、お気に入りは屋外の打たせ湯とラジウム温泉だ。勿論…

報道的功罪

新潟中越大地震、御見舞申し上げます。 その報道に関して疑問有り。地震発生直後から、各報道機関の取材班が一斉に現地を目指すワケだが、最近の傾向として報道番組の途中で直接被災地の役場などに電話をかけて、しきりに状況を聞き出そうとする場面が多い。…

手羽先と地震と出産の神秘

この間は手羽元だったので、今回は手羽先である。 別にトリ1匹を全て喰ひ尽くさうとしてゐるワケぢゃーないのだが、トリ肉が好きなだけ。トリとの付き合ひは物心付ひた頃からであるが、本格的な交流は大学生になってからのこと。今で言ふケンタこと、ケンタ…

海とお山と丸石のこと

秋天快晴。お山に登る。 お山に登り、石を運ぶ。お山の石は白くてごつごつしてゐて、とっても重いのさ。ごっついお山の石の山、山の石のまにまに積もる海の石。海の石は丸くて小さいけれど、お山の上にいっぱいあるのさ。 どうして海の石が、こんなお山にあ…

矢野顕子≠大屋政子

歌うアッコちゃん、久しぶりに見た。でもテレビでのこと。 アッコちゃんと言へば、矢野顕子のことに決まってゐる。第1遭遇は YMO 絡みだったかな?、今から思へば KYLIN LIVE だったかしらむ・・・ とにかくライブは2回、キリンと YMO でも見てることにな…

過去数年でもっとも不快感が高まっております

いつ頃から言はれはじめたのだらうか、何かとっても違和感有る、イヤな言い回しだ。 「この地方では、過去数年でもっとも土砂災害の起こる危険が高まってゐる・・・」 何故危険ならはっきりと「危険でありますので、用心してください」と言へないのだらうか…

アッ・サラーム アライクム

アルカイダの御陰で?、NHKでアラビア語講座が始まった。集中講座からレギュラー講座への格上げ、てう具合なのだが、個人的に大変嬉しい。アラビア語の通用する国々は意外に多く、アラビア半島諸国以外にエジプト、スーダン、リビア・ジャマヒリア、チュニジ…

大ハーンの夢

三河地方と書くと日本では愛知県てうことになるが、大陸にも有るのだ。オルコン、トラ、セレンガ河の合流する肥沃な土地が、大蒙古の草原にある。此の地を制することは草原の覇者になることを意味してゐるので、いずれの部族も狙ってゐたのだ。歴史上此の地…

事大主義者の妄想

シラク大統領の中国訪問。北半球に現存する2大中華主義国家の交流だ。シラクは相撲以外の日本文化と政治家に愛想を尽かし、中華同志の直接交流を決断したのだ。確かに、煮え切らず何を言いたいのかわからないやうな日本の政治家とつき合ってゐるよりは、裏…

多情仏心

カンボジアに長く君臨したノロドム・シアヌーク国王が退位を表明し、新国王にシハモニ殿下が決まったやうだ。シハモニ殿下が居るならばミニモニ殿下もヘゲモニ殿下もタロイモ殿下も居さふであるが、そんなことはさておき激動の人生を彷徨ったシアヌークもす…

不快分子

気に入らないな。 昨日今日始まったことではないが、組織の頂点に座る者どもが何らかの不祥事のお詫びと称して記者会見を開き、しきりに頭を下げる姿。いい大学出ていやうがいまいが、社長であれ平社員であれ、首長であれ小役人であれ、大抵は何やらコメント…

テダの翳り

日蝕を見ゆ。わずかに欠けて、いとをかし。 夜もふけて、島谷ひとみを見ゆ。はてなのリンクを待つまでもなく、自動的に「亜麻色の髪の乙女」が連想される。そうなると流れの先は意外な世界に及ぶものだ。その一つが、マックス・ブルッフ Max Bruchのバイオリ…

お山の幸

熊の出ないお山に入る。 いくつもの台風の影響で、小枝や枯葉が一面に散乱し、大雨のおかげで方々の水みちが大きく深く抉れ、足下を不安定にする。 お山での作業をあれこれすると、緑の光やみどりの空気が爽やかで、額の汗もすぐに引く。 心地よい作業のあと…

屋根裏の探索者

人類発生の謎を探るべく、天井裏に上がる。6年ぶりのことだから、いったいどのやうになってゐるのかは予想の範疇ではないが、月面に於けるモノリスの存在や火星の人面岩の例を引くまでもなく、この種の主題を研究することはひとゑに覇拿里人の運命的な使命…

沈思

各地でしきりに熊が出る。熊が人を襲ひ、人が熊を撃つ。 青空が広がり、風が凪ぐ。どこからとも知れず、金木犀の香りが漂ひ来る。 暖かさとともに、蚊虫も戻る。それとは別に、いろいろなところが痒い。 巴里より再び、小包届く。美味しそうなお菓子や、懐か…

徒然の色

雲多く、不安定色の空。気紛れに通り雨。 遠くから近くから、爆竹の音。秋祭りの子ども御輿が村内を回ってゐるのだ。ここに来て7年になるが、この音を聞くのは3回目。この時期、家にいない事の方が多かったのだ。音を聞くのは3回目だが、どのやうな御輿が…

厄災の年・思惟の年

1日で物凄い量の雨が降って、中庭は水没。危うく床下浸水になるところだった。雨水受けの大きな水槽に棲息してゐたメダカの群は、どうやら姿が見えなくなってしまった。水路に流されてしまったのだらうが、海が近いので回遊して大きくなって帰ってくるのだ…

和製和風和的和式

アメリカ合衆国の大統領が誰に代はらうとも、大英国島の首相が何の手術をしやうとも、無闇矢鱈に意味のわからんカタカナ英語を日本語に導入することには反対だ。慣れの問題であるかてうと、そのやうでゐてさふではない。快不快の問題に単純化した方が本質に…

南蛮式渡海

ワケ有って朝から渡海せり。 但し補陀落渡海にあらず、住みたりける半島先端より、今ひとつの半島先端に渡海せり。渡海に要する時間は40分ほど。先日の台風の余波の余波の名残で、海上に巨大な木材や雑木がいまだに無数に漂流してゐた。海岸に漂着して堆積…

ヲコゼムシの恐怖

中庭と裏庭にそれぞれ1本ずつ柿の木があるが、種類が違うのだ。中庭の古木は富有柿で、裏庭の方は筆柿のやうだ。 柿の木には恐ろしいトラウマが有るのだが、その原因がヲコゼムシである。小さくて黄緑色でイガイガとしており、見るだに邪悪な風貌である。体…

マーちゃんのこと

<マーちゃん>こと長澤真澄嬢に関する検索方面からのアクセスが余りにも多いため、ちょっと詳しく書いておかう。 彼女との遭遇のきっかけは、アースワーク作家である妹の長澤伸穂こと<ノンちゃん>との出合いがきっかけだ。ノンちゃんはベルリンの芸術大学…

壺中天

雨、降り止まず。それにしてもよく降ること・・・ 今日は雨そぼ降る山中に、いにしへの壺見にでかける。いくつもの壺に込められた願ひや祈り。そんな目に見へぬものごころは、果たしていつ何処に、誰に届けられたのだらうか。 閉じた世界には無限の広がりが…

怠惰な餅

昨日今日と、ひたすらだらだらと過ごしてゐた。要するにお疲れであったワケで、その怠惰の功名で「タイタニック」を改めて見ることが出来てしまったてうワケだ。それにしてもただゴロゴロと、何するでなくふにゃふにゃと布団の中でもぞもぞとだらしなくして…

キノコピノココノコドコノコ

キノコてうのは実に奇妙で不思議な存在で、身近な割にその実体は謎が多い。 昔仏蘭西で森番をしてゐた時、冬用の薪を集める傍ら大量のキノコを毎日採集してゐた。さすがにそのほとんどが見たことのない形状のものであったので、とりあえず隣のヴァレーおじさ…