不快分子

人生の黄昏?

気に入らないな。
昨日今日始まったことではないが、組織の頂点に座る者どもが何らかの不祥事のお詫びと称して記者会見を開き、しきりに頭を下げる姿。いい大学出ていやうがいまいが、社長であれ平社員であれ、首長であれ小役人であれ、大抵は何やらコメントを読み上げた後に立ち上がり、深々と頭を下げてゐる。彼らの眼前に居並ぶのは、消費者でもなければ平民でもなく、被害者でもなければ死者でもない、報道関係者とマイクやカメラの群れだ。一体誰に対して謝ってゐるのだらうか。テレビ局のカメラの前でぺこぺこと頭を下げることが、不特定多数の謝罪対象者に謝罪することと、どのやうな関係があるのだらうか。根本的な部分が誤解されてゐるのではないかと、つくづく思ふ。いつ、何度見ても不快であり、違和感に満ちてゐて、腑に落ちない風景だ。そんな当事者の多くは、苦労して頂点に上り詰めた人達であり、最近俄に注目されてゐるほりえもんやみきえもんのやうな類の昇り方とは違ったひとたちだらう。頂点の行く先が情けない謝罪会見では、余りにもあはれなことだが、今の日本社会の歪みをよく現してゐることも事実だ。(でも時々、責任を取って社長を辞任し会長に就任、なんてうのがあるが、あれは更迭ぢゃーなくって昇進ぢゃないの? よくわからんことだ(-_-)
其の手の組織に属していない我が身を、つくづく幸せに思ふ秋の夕暮れ。