2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧
Undercover! Heavy weather!
ほら、よく見てごらんなさい! 庭の三椏は暖かさうな毛皮にくるまれ、春の立ちたるを待つ。
此の日記(のやうなもの)を御訪問下さる全ての方々へ。 偉大なる平成己丑歳新年の到来を此処に言祝ぎ、今年がより偉大な人生のなかの一年でありますことを切に願ひ、各々が龍馬精神で順風満帆なる光陰の煌めきを極められますやうに、恐惶謹言。
火鉢にて、大いに燻ぜよ!
黝(あをぐろ)い石に夏の日が照りつけ、 庭の地面が、朱色に睡つてゐた。 地平の果に蒸気が立つて、 世の亡ぶ、兆(きざし)のやうだつた。 麦田には風が低く打ち、 おぼろで、灰色だつた。 翔(と)びゆく雲の落とす影のやうに、 田の面(も)を過ぎる、昔…
三叉路。 行く先が一つではないことはわかってゐる。 同時に二つの道を行くことが出来ないこともわかってゐる。 しかし、選択肢は常に三つ以上あると考へるべきなのかもしれない。 三叉路にやってきた、其の道を引き返すてう「道」もあるだらうし、三叉路の…
限りない好奇に支へられた根気と執念の賜物 そして北の豊饒を如実に物語る黒曜石文物の数々 其の形状は余りにも完璧かつ多様であり、内地人の安易な感傷など微塵も寄せ付けない。 それにしてもこれらの文物と不思議な縁で結ばれた西尾氏の研究態度は真摯その…
黄金色に光る渚には、清浄な丸石が無数に落ちてゐて、そのひとつひとつは恰も此の世を去りし人々の魂のたまゆらの如し。 浜の真砂と渚の丸石は塩に洗はれ潮に磨かれ、六根清浄無量光寿。 滝を眺める者、滝に遊ぶ者、滝を拝む者、滝を評する者。 そして滝に集…
冬の寒い朝早く、恐る恐る水面に張った氷の1枚を手にしてみると、なぜか我々人類の指先に蛙の指先のやうな吸盤が発生したかの如く見ゑるから不思議だ。 氷を通して見る快晴の青空は、なぜかいつかチベットで見た青黒い宇宙色の蒼天に似て、繊細且つ官能的な…
海を越へて吹き付ける季節風の強さは、煙突から吐き出される水蒸気と煙の傾きによって目で見て確認することが出来る 異形のプラントでは日々何が造り出されてゐるのだらうか 彼方に屹立する煙突は恰も大モスクのミナレットの如く、鉄錆色の巨大な工廠は嘗て…
巴里から届いた小包には、我輩が愛して止まない巴里の風情と風味がぎっしり詰まったお菓子が入ってゐた。 此の濃密な甘さ(まだ食べてゐないけれどわかって仕舞ふのだ)と色彩は、ねむる巴里、ねむれる巴里、まどろみざわめく巴里、たゆたひきらめきさんざめ…
May it be宵の明星が輝く その下に君が居る 暗闇が降りるとき 君の心は真実になる 君は孤独な道を歩く ああ、君はどのくらい故郷から離れたのだらうモルニエ ウトゥリエ(闇が来る) 信じれば 君は道を見つけられる モルニエ アランティエ(闇が降りる) 約…
遺跡の発掘調査現場でしばしば受ける質問のなかで、毎回うまく説明できないものがある。それは・・・ 「なんでいろいろなものが地面の下に埋まってゐるの?」 てうもの。 (-_-;) 理屈っぽく言へば、遺跡には地面に埋もれたものばかりでなく、古墳や石塚のや…
窓辺に赤き色出で 赤紅色の光球は次第に輝きを増し 青の闇と雲の灰色を明るく染めて そして寒い寒い冬の朝がはじまる 現場工作者の朝は早い。 招待所では24時間いつでも熱いお湯が出るし、お風呂にだって入れるし、シャワーだって浴びることが出来る。だから…
RICHO CAPRIO 500G WIDE 2度目の故障修理。 工作現場で落として仕舞ったことがきっかけで、スヰッチオンするとファインダが引っかかって出にくくなって仕舞った。アイルランドはアラン島のダン・エンガスで3m以上の高さから石の上に落として仕舞ったときに…
現代口語の問題:「〜なんですよね」って言ふ言ひ回し、嫌いです。他人と会話してゐるふりをしながら自己完結してゐるし、こちらの同意が前提として語られる場合が多いし・・・ 「〜ぢゃないですかー・・・」と似たやうな不遜さを感じます。 (-_-)
快晴。 先づは、昨天果たせなかった買ひ物をせむと、浦を跨ぐ大橋を渡り彼岸過ぎまで。 既に仰山の客で賑はってゐたが、予定してゐたものを確保。これらは偉人からの礼品として、近日中に方々に送られていく予定だ。 折角西三河の地に足を伸ばしたのだからと…
世の中の、主に口語における略語が余り好きではない。 最近では「コンデジ」てうのが初めよくわからんかったし意味がわかってからも嫌いだし、「イケメン」てうのもイケてません。タコのはっつあんをタコハチと呼ぶのは愛嬌だが、「デジカメ」も余り好きな言…
冬の寒い寒い朝は起きるのが辛いし、目覚めても猶布団の繭玉から抜け出ることが億劫なのだけど、えいやっと起きて仕舞へばぴりっとした冷たい部屋の空気が寧ろ心地良く、火鉢の埋み火の灰の丘の上に掌をそっと翳し、姿の見へない炭火のほのかな温もりを感じ…