言霊が消失し技も消へ去る時の定めよ

大好物、海老の佃煮!

世の中の、主に口語における略語が余り好きではない。
最近では「コンデジ」てうのが初めよくわからんかったし意味がわかってからも嫌いだし、「イケメン」てうのもイケてません。タコのはっつあんをタコハチと呼ぶのは愛嬌だが、「デジカメ」も余り好きな言ひ方ではない。「ヤフオク」てうのもはじめは「八百福」かと思ってゐたほどだが、此の時期若者の発する「アケオメ」なんてうのも品が無くてイヤだな。
勿論、「カラオケ」なんてうのも意味不明でダメだけど、漢字の例で言ふと「埋文」なんてうのは「埋蔵文化財」の略なのだらうが、矢張り分類上意味不明のうちだらう。
(ー∧ー)
   
さて、今天も早朝より起きて、数々の難問を次々と解決・・・と行きたかったが、しっかりと紙袋の口を折り曲げて閉じ、秘蔵しておいた玄米を開封してみると、一部にカビが発生して青白くなってゐるではないか。幸ひにして痛んでゐたのは小分けした一包みだけだったので、一升弱の被害で済んだのだが、他の三つの包みは異常なかったので原因不明だ。
大抵の食品は余程痛んでゐなければ食べて仕舞ふ方だが、さすがに青カビのペニシリン的成分で食べると風邪が治りさうな玄米だけは精米する気にはならないので、庭のコンポストと其の脇の畑地に鋤き込んでやった。見てゐると、表面に残った米は早速雀たちが飛来して突っついてゐたが、彼らはカビ米でも大丈夫なのだらうか?
(-_-)
     
ばうばうびうびうと吹く風はなかなか収まらず、高速でさまざまな様相の雲が帰去来する。パナリ荘での用事を強制終了し、余った食料やこれから必要になりさうな衣類を軽バンに詰め込んで一路招待所へ。ラヂヲからは各地の高速道路の渋滞状況が・・・
此の地方の主なジャンクションやインターでも軒並み数十キロの渋滞が発生してゐるやうだが、我輩はいつものやうにバイパスとローカルな海沿ひを粛々と進むルートなので、此の種の渋滞とは無縁(のはず)だ。
(-。-;)
      
夕方までには無事工作員招待所に到着したものの、招待所の管理事務所は今天まで休業の様子で予定してゐた事務手続きも出来ず。
予定してゐた地元での物々交換もうまく行かなかったし、買ひ物をせむと思ってゐた店には閉店して3分後に到着して仕舞ふし、今天は何かとタイミングがずれる傾向にある。
招待所の房子に荷物を運び込んだものの、改めて食事など作る気も失せて仕舞ったため、あて無く外出。
ファミレス(これも略語だ!)はどこも満員の様子だし、いつものコンビニ(コレも!!)に入っても気怠い感じのお兄ちゃんの揚げるチキンは油切りが為されておらずべたべただし、ドラッグストアに入っても客に薬の副作用を説明しなくてはならない薬剤師が不在で、バイト(風の若い兄ちゃんと美容部員しか居ない・・・
いまどきはいつどこでどんな店に行っても、働いてゐるのはバイトばかりだ。
此の国からどんどん専門家が減りつつあるのだ。今問題になってゐる期間従業員も、或る意味では専門家かもしれないが、其の職を生涯の生業とし、技として極めて行く人々が絶滅しかかってゐるのだらう。
いろいろな職人技の紹介番組での決まり文句は、「此の技術の後継者は居りません」だの「彼が最後の職人」だの何だの。さう、あらゆる分野で技術や精神の継承が為されてゐないことが、明らかになってきて仕舞ったのだ。