2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

左岸巡回

オルセー美術館へ。良く晴れて、気持がよろしい。 印象派の時代、セザンヌからピカソまでの特別展込みで9ユーロ。兎に角入場券を買うまでに長い蛇行行列で、入館するとそこに手荷物チェックのゲートが有って、ひとりひとり面倒なチェックが行はれてゐるので…

移動記録

エトワールでカルト・オランジュとカルネ買ってメトロ6号線トロカデロ9号線、ビランクール間違ヘて、10号ジャンジョレスまで。 マビヨン下車するとそこがサンジェルマン・デ・プレで、静謐の世界。勿論街中はバカンスのそれも週末とあって、外国人ばかり。週…

罰当たりの詳細

標高2320m相当の機内気圧。4万フィート、12192m上空、神の領域。 機外温度−56度、目的地まで300キロ手前から標高を下げて行く。予定通り台北着。殆どの乗客降りてしまふてうことは、大半が台湾人旅行客だったてうこと。 時間が1時間ずれて、先日まで居た…

「観念」せよ!

昨夜のうちに楽々と、精神的な臨界点を超越いたしましたので、やっとこさ諦めて今夕、或る海上の飛行場から欧州に向けて飛び立つことにします。 第一目的地は巴里ですが、多少なりともまたあのややこしき仏蘭西人たちと関はらねばならないと思ふだけでもうん…

臨界近し

今天は地蔵盆だが、調べてみると同時に「聖バルトロマイの祝日」であり「ポンペイ最後の日(西暦79年)」であった。 それがどーしたといったものだが、世の中、無関係な事象は無限に有るが、其の実は地平の果てで繋がってゐたり、意外な人を介して関係が深か…

塵埃記(水玉編)

やうやうの雨、気紛れに来て、時に激しく大地を潤し、枯れかかった樹木に生気を蘇らす。人間様も既に当の昔に干涸らびてしまって、今更の雨とはわかってゐても猶、嬉しき哉。 遠雷がいつしか雷雨となって、慈雨の如く、法雨の如く降り注ぐ。でもしかし、人体…

或る違和感

違和感溢れる台湾側の対応は、不快でさへある。 迅速に帰国し、記者会見では自画自賛とも聞こへるやうな発言の数々。何かメリケン風な安っぽい俄芝居を見せつけられてゐるやうで、良い気分はしない。那覇空港で炎上事故を起こした中華航空機の猶建国機長は、…

サーバエラー/とりネット/鳥取県公式ホームページ

今宵、上弦の月。熱帯夜と雖も既に虫の声、低く高く響く。

渡海風情

今天は自行車伴っての渡海。 渡海にもいろいろあって、補陀落渡海、阿保陀羅渡海、蛸陀羅渡海、曼荼羅渡海、垂乳根渡海、益荒男渡海などなど。 こんなんはさておき、乗り慣れたローカルフェリーで半島先端から半島先端まで40分ほどの渡海だが、夏休みの名残…

中華の本懐

「中華思想」とは極めて日本語的な表現(和製漢語)であるので、大陸や中国語圏で用ひられることは無い。日本語的な意味を優先し、敢へて中国語で表現すれば、「華夷思想」とでも言ふべきか。 「中華」とは「夏」同様、中原を中心とした中国の国家国土そのも…

神山縁起

さて、わたくしの取り柄と言へば、ものごとの曖昧さと混沌に寛容なることと、時空の配列に敏感なこと、更には・・・ (−_−)・・・ 妙なこと、本人に聞かないでくださいヨ! 今天、旧暦七夕。銀河は今頃見上げるべし。さて、今宵の星空や如何? 夜明け前、猫…

けふもおでかけ御苦労様

昨天に続き、お出かけ。中心目的は、念願叶ひ、手頃な中古住宅を入手し、居住を開始された朋友のお宅訪問にて候。 自動車・ローカル線・私鉄特急・JR乗り継ひで、当地方第二の都会へ。それにしても幾分風有ると雖も、気温40度にもなりなむとする空気の塊で出…

都会の内包するものは

灼熱の都会へ。 ビルから放射される輻射熱は、舗装道路からゆらゆらと立ち上る熱気と相俟って、人々を脱力させる。ただでさへ、人間のランダムな蝟集は意識を散漫にさせ、目的を喪失させる力を孕むのだが、その上更に人工物の複合的効果に因って生じる熱波が…

心頭滅却只管打座

今天、列島の気温は遂に40度を越ゑ、熱帯や亜熱帯とはまた違った「温熱帯」とでも呼ぶべき新たな気温帯を創出するに至った。 先日の台湾でさへ、最高気温は38度止まりだったのだよ、あの熱帯・亜熱帯の南の島でさへ。それがだうだ、本来は穏やかな、なにもの…

世間空蝉

人間、どの神社仏閣に参拝しやうが参詣しやうが、自宅で黙し内観して祈りを捧げやうが、路傍の丸石に参らうが、祈ること自体が宗教的行為そのものであって、「無宗教の施設」など理論上も便宜上も此の宇宙には存在しない。 何故このやうな簡単で基本的な理解…

行水與光芒之謎

明け方まで断続的に小雨降るものの、早朝からの蝉の鳴き声に変化無く、草木は多少潤ひ得て瑞々しさを増したやうではあるが、涼しいワケではない。当然熱帯夜なのだらうが、どこもかしこも全て開けっ放しで、車の騒音や排気ガスなどとも縁遠ひ環境であること…

盆棚三昧

此処覇拿里荘、即ち我が陋屋も今や或る種の寺院(五福山隣田寺)だが、近所の古刹常光寺(曹洞宗)では朝から盂蘭盆会。 ちなみに曹洞宗の盆行事は以下の如し。 門火(かどび)(迎へ火):13日の夕方または夜、門口でオガラや松明(たいまつ)などを焚く。…

劣化と其の気配のこと

久しぶりに箪笥の引き出しからVHSビデオテープの何本かを取り出して、デッキで再生確認して見たのだが、トラッキングやヘッドクリーニング以前に、巻かれたテープのところどころにもやっとした黴のコロニーがあることを発見した。 テープ本体の筐体内部のこ…

何もしないのこと

別に忙しくても一向に構はないのだが、同時にそんなに忙しくなくてもよいワケで、今天は後者だ。 新月にペルセウス座流星群の出現極大日が重なるやうに、神社の鳥居と冬至の日の出の方向が重なるやうに、用事に所用や予定が重なりまくる、所謂「惑星直列式多…

或る工作の区切りに立ち会ふのこと

若者達による発掘実習工作活動も今天が最後。 いつもは指導者であるヴァイスシュタイン博士の邪魔にならぬやうに、出来るだけ午後の後半に顔を出すやうに心がけてゐたのだが、今天の現場工作は午前中のみであって許された時間も少なく、午後は大掘削された研…

大夏小夏

夏らしいと言ってしまへばそれまでのことだが、屋外工作者にとっては兎に角辛ひ暑さである。 (−_−);大汗+日焼け 旧暦ではまんだ6月27日なのですが・・・ 長崎の昔を思ひ、黙祷を捧げ、今天的活動の開始とする。台湾台中から船便で発送した小包が届かないの…

ヨジレマイオスの定理

学生達の偉大な現場を離れ、今ひとつの工作現場へ。 大都会近郊の工作現場は、我輩が南島方面へ出発する直前まで担当してゐた現地の隣接地であり、小規模乍ら貴重な情報の得られる予定の現場だ。 今天は、先日我が陋屋への大訪問を果たした友人と大名古屋駅…

油切り

原油価格がどんどん上昇し、末端の消費者たる我々に直接其の影響が降りかかる。 嘗ては1リットルが100円を切ってゐたガソリン価格が、今や140円以上。想像してみ給へ、末端の多数の消費者が支払ふ上昇分の塵が積もらずとも、列島全体では想像を絶する金額と…

時は今、今の時を能く記憶すべし

暑い暑い暑い夏の日の昼下がりは、戦ひの記憶を人々に蘇らせる。 音無く青空を行く白雲のひとひらを眺めても、行く川の川面を漂ふ塵芥の一塊を見ても、町を行き交ふ見知らぬ人のかむばせのいずれを見ても、哀しみの時の記憶が忽ち蘇り、ともすれば人々を沈黙…

夏のただ中

地面に坑を穿ち、過去を探る。 足下の地中に眠る無数の石器。砂利や砂や、砂礫や粘土、そのまた下に堆積した泥炭は、いったい何時の頃のもの? 炎天下、無数の剥片や石器、土器片を探る若者達の姿。それを見つめる我輩や、人々の好奇の目。今将に、一万年の…

破卵盤上無事帰宅

南洋南島のあの蒼い海の色は失せ、青黒く濁った内湾の奥の奥。幾多のうねりを越ゑ、巨大な橋の袂に入港。 風無く水蒸気は果てしなく滞り、船外に出れば忽ち全身汗だくに。其の有様は南の島での日々とは比べやうもなく、寧ろ甚だし。 バスと鉄路に乗り継ぎ、…

船中泊2

台風5号ノ跡追フ航路ニテ、ウネリ時ニ激シク、其ノ後横揺レモ加ハル。我輩ハ何事モナク眠レドモ、同室ノ数人ハ悪心ニテ、終日死人ノ如ク横タハレリ。ワダツミノ、海ノ色、イロイロ。

船中泊1

我、終日大洋上ニ在リテ、艦橋ニ昇リ青キ大海ヲ展望セリ。

那覇、ふたたび

極めて穏やかなる航海。 見渡す限り波頭白くさんざめくも無し、うねりも無し。静かな静かな、南洋上の夜明け。 気がつけば、水面を無数に飛ぶもの有り。はじめは鳥の群れかと思ったが矢張り、飛び魚の群れ。飛行角度が変化するにつれ、銀鱗が目映く光り輝く…