2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

三昧聖

今天是利休忌哉 天正19(1591)年のことだから、415年も前のことだ。 天正遣欧少年使節の派遣が天正10年2月で、本能寺の変は同年6月のこと。 ちなみに少年使節の帰国は天正18年で、慶長2(1597)年には秀吉死せり。 古田織部が京都伏見で大茶会を催したのが慶…

アジア言語

相変はらず教育テレビの語学番組を漫然と見聞きしてゐるが、たった5分の割に濃厚な内容なのが「アジア語楽紀行」だ。現在は「旅するベトナム語」で、可憐だけど気の強さうなグェン・ラン・フォン小姐が西貢=サイゴン=胡志明市からメコンデルタのミトー、…

水の心

かなりの雨量。 水は高き所から低き処に流れ、或る時は溜まり、或る時は澱み、また或る時は地中に浸透して地上より姿を消す。水の生き様は劇的で、激しく、魅力的で示唆的、しかも淡白でも攻撃的でもある。将に変幻自在にして覆水盆に帰らずとも自然に帰する…

慢行式

いやはや、贅沢にもほどがあらうが、朝風呂だよ朝風呂。 それがだうしたてう人も居るだらうが、お天道様の昇りきらぬうちに湯船につかるっつーのは日常の中の非日常にして、我輩の居住環境では望めぬこととて、可成り貴重な体験。其の前には何喰はぬ顔して朝…

夢の中へ

今天は工作活動の小さな節目。想定はしてゐたが予想外の人員構成で迅速に予定分を片付け、あとは各方面を睥睨巡検。 (ー∧ー)エラそーやね 今宵はそくさと電脳式処理工作を切り上げて、同業多種工作員私邸にお邪魔虫。 途中比較的高級指向の超級市場に立ち寄…

砂上楼閣

人間がこの脆弱な地上に構築した各種の建造物。 偉大な高架、雄大な橋脚、壮大な摩天楼。耐震強度不足問題を引用するまでもなく、より公共性の高い構築物の耐用年数のことをいつも考へる。想像を絶する規模の大地震に因って倒壊し、風雨に因って風化し、地中…

au JAPON

LA FOLLE JOURNEE au JAPONこと「熱狂の日」音楽祭2006の案内をもらった。テーマは MOZART et ses amis、モーツァルトと仲間たち。 東京国際フォーラム http://www.t-i-forum.co.jp そのキャッチコピーは・・・世界各国から1500人以上の音楽家が大集合。朝9…

酉年?

或る意味、今年はトリ年だな。 既に空になったキョロちゃんのお菓子セット(オレンジ&グリーン)の出現/認知/購入/浄財貯金箱への変容にはじまり、友人宅鳥避け網へのミミズクの捕捉、鳥肌チキンの唐揚げ、鳥インフルエンザの世界的大流行にトリのオリン…

枯れ野称

冬枯れの庭に、甘き香りの漂ひ、素早く過ぎ去らうとする者を誘惑する。 その御正体は、三椏と水仙の花、いずれも早春の光を集め、黄色く鮮やかに咲く。 鳥の集う柿の小枝には、既に干涸らびた百舌鳥の速贄。 光の春は既に来たれり。 我が世の春は、何処に去…

誰との

「無極」こと、PROMISEを観る。 遂に呂不偉こと陳凱歌も武侠幻想分野に進出か。意図的に?敢へてCGはCGらしく見せ??奇想天外な展開をモノともせず???観客の孤独感など何処吹く風と????強引に展開する有様は陳氏の面目躍如????? さすがに光明大…

小さきものとて

例のシュークリーム屋、さう、先週噂を聞き付けて買ひに出掛け、賞味の結果偉人の舌平目に叶った味と品質であることが確認されたパティシエ式のアレだが、久々の帰宅のまにまにいつも御世話になってゐる朋友夫妻にも賞味して頂くべく、大義名分を得て意気揚…

遠方より「トモ」来たる

「トモ」は四国より来たれり。 数年ぶりの「トモ」はコドモを伴ひ四国島より来たりけるが、数年前の訪問時にはコビトはまんだニンゲンではなかったワケで、ぶよぶよしてばぶばぶと謂ふだけのニンゲンモドキであった。それがこの数年の歳月は人を待たず、ばぶ…

困憊

現場工作者の立場から言へば、暖かいてうことは喜ばしきことだ。 がしかし、此の頃の暖かさは降雨を伴ふのが常であり、現場工作の妨げになることは云ふまでもない。今天も午後から小雨となり、恨めしく天を仰げども叶ふ術も無く、工作活動の中止を余儀なくさ…

電動式

以前から導入が検討されてゐた「電動式歯ブラシ」であるが、今回の激しい歯医者修行を契機に、比較的安価な機種を試してみた。 そもそも歯医者とは40年以上の付き合ひになるが、感動的なまでのケアと技術力を兼ね備へたT歯科と、偏執狂的マック博士が献身的…

大玉大樽

早くも「チャーリーとチョコレート工場」のDVDが発売されたやうだが、矢張り映像としてかなり強烈なインパクトとして残ってゐるのは、奇妙な増殖コビト人種であるウンパ・ルンパだ。勿論、全編を通じてティム・バートンの思ひ込みと思ひ入れの濃縮された作品…

700円分の何か

いつまでたっても歯医者通ひが終はらない。 招待所と工作所から近いだけが取り得の歯科医院、夜7時半の予約時間にでかけてみると、小さな待合室には6人も客が座ってゐるではないか。たまたま初診の割り込みが入ったのか、夕方から治療が長引き押してゐるの…

バッタの香り?

とあるバッタ屋の店先の片隅で埃だらけになって忘れ去られてゐた液体入浴剤を発見し、密かに購入。 「LUX SPA MOIST アロマ バスエッセンス スキンケア入浴剤 ウォーターリリー」てう長ったらしい名前の商品がそれだが、それがだうした。 (−_−)? 招待所の…

秘園

とある筋より入手した秘密情報に基づき、或る洋菓子屋を目指す。 当地は大都会近郊にしては田舎風情の中途半端な市街地がだらだら続く地域だが、妙なことに私鉄駅前の商店街に仏蘭西人のパン焼き職人がBoulanger=ブーランジェを出してゐたり、斯界では有名な…

音楽的移動体

iPod nano に1GBのものが出て(あいぽっどなのにいちぎがばいとのものがでて? あいぽっどなのに??)、それがだうしたと思ったが、現在移動体音楽硬件を所持しない我輩としてはこの際取り敢へず、などと物欲を露にし、さしも取り敢へずアップルストアweb本…

地味と滋味

芋切り干しの季節であることを思ひ出し、買ひ物ついでに探してみると、何種類か置いてあった。 細長い角切りのものと、斜めに平たく小口切りにしたものがあったが、いずれも見た目は真っ白く粉を吹き、如何にも美味しさうな様子。問題なのは200グラムほど入…

永遠の「初め」状態は存在しないのか?

初め天も地もなく、ただ淀んだ大気が広がっていた。 神グメイアは十二の陪神と共に天と地を定め人間を造ろうと材料をかき集めた。 神は大気の中にリ(犀に似た巨大な獣)を見つけ、その獣の皮を剥ぎ上に広げ天を造った。 そして目を抜き取り天につけ星とした…

四方山

備忘録:照葉樹林 照葉樹林帯に共通する文化要素;蕨、葛、彼岸花などの野生イモ類やドングリなどの堅果類を砕き水に晒してアク抜きする技法、茶葉を加工して引用する習慣、蚕をはじめとする数種類の絹糸虫の繭を採取し、それから糸を引ゐて絹を作る技術、ウ…

着雪風情

立春を迎へたとたん、春様の気候胎動、冷たい曇り空からいつしか小雪が落ち始め、横殴りの大降りとなり、路上は霙の泥水で覆はれ、夜半過ぎ、いつしか雪は雨に替はった。 雪中行軍、今宵は傘差して徒歩にて歯医者へ。降雪で予約をキャンセルする客がゐたから…

寒風中的逍遥遊

ヘルベルト・ブロムシュテット*1指揮のブラームス交響曲第1番、予想以上によかった。圧倒的音圧と悠々たる導引。現在知るこの曲の白眉は2枚、歴史的ブルーノ・ワルターの演奏と、カール・ベーム晩年の演奏。ブロムシュテットの指揮は、ともすればこれらに…

立春大吉

ベートーベンのいくつかの作品が、実は極めて室内楽的背景を持ってゐるのではないかてう疑念は可成り昔から持ち続けてゐたのだ。 ピアノ協奏曲第4番もその筆頭作品だったが、所謂古楽器に因る演奏CDをいくつか聴いても、いまひとつ往時の感興に思ひを馳せる…

見る、観る、視る

節分時節。 東博で開催中の特別展「書の至宝4 ー日本と中国ー」、その内容の豊富さに驚きたりけるよ。 どーしても見たいのことの筆頭が、所謂「秋萩帖」*1なのだ。此の他にも白眉三絶目白押し、「法華経」(久能寺経)厳王品・方便品、「風信帖」などの我が…

きさらぐ

「如月」と書いて何故に「きさらぎ」と読むのか、高校古文の知ったかぶり蘊蓄教師の曰く、所謂「着更着」説*1を恰も宇宙の常識の如く宣ふ不遜な表情が思ひ出され、改めて不快にて候。 (ー∧ー) イランの新大統領アフマディネジャド氏は元テヘラン市長、保守強…

雨降る中で何するものぞ

雨、かなりの勢ひ。 雨雲で暗い朝、いつまでも眠ってしまいさうで恐ろしい。むにゃむにゃと起きて、むしゃむしゃと何やら身近に有るものを喰ふ。いつもの自行車を諦め、生を明らめ死を明らにして自動車の座席に沈み込み工作所へ。 そぼ降る雨の中、ぬかるむ…