2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

花冷ゑに思ふのこと

低気圧が東海上に去り、冬型の気圧配置になった。 陽光はそのままに、風ばかりはばうばうと吹き荒れて、花をゆさぶり、家を靡かせる。気温は10度以上あるのだが、先日来の暖かさに既に慣れきってしまつた身には寒さしか感じられず、フリースを着込んでみる。…

春暁春宵萬金丹

春宵一刻値千金 花有清香月有陰 歌管樓臺聲細細 鞦韆院落夜沈沈 春宵の秀でたるは言ふに及ばず、春暁のさやけさもまた、値万両。 此の昨今は、朝日と共に鳴き始める鶯の声にて目覚めるの日々。花の色の移らひは一刻の常態も許さず、人心の半時は昔を反芻して…

食彩有理

電脳に "nendo"と打ち込んで変換したら、「粘土」「年度」「粘度」の順で出てきた。 「粘」の字の成り立ちを調べてみると、「正字は黍(きび)に占と書く字で、米や黍のねばりであるものをはりつけること」などとある。 ナルホド(-_-) さておき、「年度」な…

渡来人の春

今天は東奔西走、といってもお決まりの国道や県道を何度も行ったり来たりしてゐただけのことだが、人間走らなければならないときには走らなければならないのであって、走らなくともよい時でさへ走らざるを得ない状況も多い昨今、できれば走らず労せず苦悩せ…

盛り上げるてうことの意味と調理の秘密

昨天の続き。 確かに、X10集石土坑に充填されてゐた礫の総重量は360キロにも達するのだが、勿論それは最終的な数値のこと。何度かの使用の結果、集められた礫の重量は驚くべき数字になるのだけど、各イベントではそれぞれどれほどの礫が必要だったのか? そ…

総重量

花の頃は常なるか、なかなか不安定な空模様で晴れたり曇ったり、そして時には小雨まで。 花の色こそ冴ゑねども、モミジの新芽は元気よく、赤紫の縁取りと瑞々しい緑色の対比が素晴らしい。人間で言へば小学生くらい? 此処には既に、其ノ後落葉までに発露さ…

或る疑念

1日に数十件、検索サイトを介し大陸方面からのアクセスが来てゐたのだが、昨天からゼロになった。 冷静に考へれば、今回のチベット暴動に対する国内の関心が薄れた結果であるとも解釈できるが、前日までの十数件からみれば唐突に思はれる。矢張り噂通り、本…

来る雨 去る雨

明け方にかけてたいへんな大雨で、これまた予想外。 こんなことなら手水鉢やコンテナを外に出しておけばよかったな、などと思ひ乍ら、てきぱきと簡略式朝食を用意し、遠来の客人であるTMNT嬢とむしゃむしゃと喰ふ。 レーダーで雨雲の動きを見ると、あと数時…

行く春 来る春

土俗(くにびと)此神の魂(みたま)を祭るには 花の時に花を以つて祭る 又鼓 吹幡旗(つづみふえはた)を用て歌ひ舞ひて祭る・・・ 如月の春を深みて まどろみの 花咲く頃に 人のこころの うつろひを 今また汲みて 馴染みたる 嘗ての空を 今またに 再びみたび …

月に吠ゑるもの

如月十五夜。風もなく冷たさも無い夜だけど、朧月夜と呼ぶには、未だ早い? 絹のヴェールに包まれた満月が、庭の木蓮を青白く照らしだしてゐる。 序 詩の表現の目的は單に情調のための情調を表現することではない。幻覺のための幻覺を描くことでもない。同時…

中国紙チベット日報(20日付)

「ダライ集団」による組織的陰謀的扇動的な破壊活動は、党の指導のもとチベット政軍警民一致団結で完全制御した。この血と炎の試練で人々は、反動勢力が最後には自分の持ち上げた石で自分の足をつぶし自滅するものとはっきり認識した。チベット独立とは旧チ…

国営ロシア通信、コスイレフ評論員の論評(17日配信)

死傷者の半数以上は中国政府の関与しない放火事件で出た。騒乱が発生した場合、まず最も厳格な手段で人々の生命と財産を守り、無秩序に歯止めをかけるのがあらゆる政府の義務だ。注目に値するのは、世界的な規模で攻撃的な、少なくとも政治的に活発な仏教が…

仏紙フィガロ(19日付)

もし北京政府が融和の態度を取らなかったらチベット危機は五輪の良好な運営を危うくしよう。ダライ・ラマはこの10年来、独立を主張せず、非暴力と大幅な文化的自治を説いており、彼が反乱を指導したとは誰も信じていない。 ボイコットはスポーツの祭典にふさ…

独紙フランクフルター・アルゲマイネ(20日付)

中国政府は18日、チベットが秩序下にあると発表したが、19日に強硬措置を取るなど言動が一致していない。ダライ・ラマ14世も「オオカミの皮をかぶった僧」と侮辱されている。諸外国もおのずと(中国の)同盟国に成り下がっている。(各国指導者は)“深い懸念…

英紙フィナンシャル・タイムズ(17日付アジア版)

中国政府がチベットに中国の統治を押しつけ、自治を与えないのは間違いだ。また、チベットで起こっている出来事とチベット族の見解を隠蔽(いんぺい)することも誤りだ。国際社会は中国の主権を認めており、人権とチベット族文化の尊重を望んでいるのだ。真…

英紙タイムズ(21日付)

中国政府はチベット問題に関し、抗議活動を弾圧し、報道管制を敷き、北京五輪の威信を保つという3つの目標を同時に達成することはできない。北京は、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と対話の席につき、チベットの新しい地位について交渉するとき…

米紙ワシントン・ポスト(19日付電子版)

中国がチベット報道を抑圧し、国内記者や反体制者を処罰している点をみれば、中国は少なくとも、人間の尊厳保持に重きを置く平和な社会を推進するとした五輪憲章に違反している。外国指導者と国際オリンピック委員会(IOC)が何もしなければ、国民が傷つ…

米紙ニューヨーク・タイムズ(18日付電子版)

中国は五輪の開催権を得るため、人権状況の改善を約束した。チベットでの行動が示す限り、中国は約束を重視していない。米国務省は、190カ国に関する人権に関する年次報告書の中でワースト10のリストから中国を外した。しかし、中国が北朝鮮やミャンマー、イ…

チベット問題、国際社会の目厳しく 海外主要メディアの社説・論評

(3月21日23時29分配信 産経新聞)チベット自治区ラサの大規模騒乱に端を発する中国政府への抗議行動は、海外ではどう見られているのか。主要メディアの社説や論評を紹介する。

胎動する相似形

早くも桜の開花を待つの頃となりにけり。 啓蟄を過ぎ、一気に気温も上昇し、春雨や菜種梅雨の声を聴くの頃になると、我が陋屋の方々にもお馴染みの顔ぶれや気配が。 早い話が厄介な虫(シロアリやムカデ、蚊虫やハエなど)だのヤモリだのフナムシだの三葉虫…

意志の示威

チベット騒乱 数百人規模デモ続発 「四川で発砲18人死傷」 3月20日8時1分配信 産経新聞 【北京=野口東秀】中国国営新華社通信は19日、甘粛省甘南チベット族自治州で15日以降、暴動が起こり政府庁舎や学校などが破壊された、と伝えた。中国のメディアがチベ…

歴史の断面

朝から強めの東風が吹き続け、昼前には大粒の雨が降り始めた。 雁合遺跡に於ける最後の足掻き。 大セクションのベルト部を、とりわけ周辺に遺物の集中した部分を中心に掘削する。大いにツルハシや撥鍬などぶむぶむと振り回し、表土や耕作土を除去すると、忽…

伝播

今天もまた、東風吹かば、穏やかで柔らかな天候。 東の蔵はいまや溶解しつつある我が邦なのかもしれないが、西の蔵は一見すると発展途上の荒野だが其の実は、精神的には極東の島国にも引けを取らないほどの豊饒な宇宙を創り出してゐた。(但し極めて仏教的で…

有理

ここ数日、いつもよりアクセスカウンターの数字が妙な動きをしてゐるので、久しぶりにはてなのアクセス解析ページを覗いてみる。 詳細な解析結果を見ると、カウンターの数字を上げてゐるのは、中国からの検索を介した訪問者達であった。即ち、所謂西藏暴動の…

御出現

覇拿里荘の庭にゴトビキさまが出現し、春になった。 満開後の三椏の花、テダぬ鞠は中心部を除き急激に色褪せ、芳香の主軸は足下の菜の花に移りつつある。木蓮の花の蕾は日に日に大きく膨らみ、和毛の密集した殻の割れ目から、乳白色ががった薄緑色のきめ細や…

知るべきこと

◇ チベットへ旅行する方へ ◇ チベット人権民主センターTibetan Centre for Human Right and Democracy作成 「チベットへの旅行者の為の状況説明書」より抜粋 【はじめに】 ここには、何を見て、どこで何を食べるか、というようなガイドは入っていません。 チ…

大騒擾

拉薩で今、何が起こってゐるのか。 新彊同様*1、騒擾の火種が年中燻り続けてゐることは言ふまでもない。広義のチベット族が居住してゐる地域は、中南海の定義する中華人民共和国の少数民族居住地域としての西藏自治区だけではないが*2、ポタラ宮を擁する拉薩…

天然式

パン屋の続きの話し。 この頃は日本にも各地に手作りパン屋が出現し、それぞれ工夫を凝らした製造方法や焼成方法(時には石窯など)でがんばってゐることは事実だらう。おらが村にも1軒の良心的なパン屋が存在するが、この頃は棚に並ぶ大半が菓子パン類に占…

PAUL -ポール-

前回のクロワッサンに続き、フランスパンを弓にして演奏することも辞さないてうヴィオラ奏者から頂戴したものは Ancien PAUL (アンシェン・ポール)。曰く、「契約栽培のフランス産小麦を伝統製法で 独自に契約栽培したフランス産小麦を使用し、19世紀創業…

Nos Produits

欧州仏蘭西国のパン屋である PAUL*1 に関しては、昨年の巴里滞在中、シャンゼリゼ通り店でサンドイッチを買ひ食ひしたワケだが(2007,10/14参照)、其の支店が既に我が邦の至る所に存在し、大名古屋駅前にも存在するのことを最近知る。 *1:MAISON DE QUALITE…