PAUL -ポール-

前回のクロワッサンに続き、フランスパンを弓にして演奏することも辞さないてうヴィオラ奏者から頂戴したものは Ancien PAUL (アンシェン・ポール)。曰く、「契約栽培のフランス産小麦を伝統製法で 独自に契約栽培したフランス産小麦を使用し、19世紀創業当時の伝統製法そのままのシンプルな配合で小麦本来のおいしさを追求した、ポール自慢のフランスパンシリーズです。」とぞ。*1
切り口に見る気泡の大きさや多さ、色合ひなどはパン・ドゥ・カンパーニュに近いものがあるが、ライ麦の配合率の差もあって独特の食感と風味。このままでも十分美味しいが、ほんのちょっと焼いてバターを溶かし塗ったり、いつものやうにコンポートet ヨーグルト ou フロマージュを乗せて食べても宜しいワケで、価格さへ気にしなければ日本に居乍ら彼の国の食生活を復元できるワケだ。早速 Boursin を調達すべきや否や・・・
(-_-)Kiri で我慢なさい!
            
今天も現場を取り巻く風景全体に濃い靄がかかって、見通しが悪い。
風は尋常ならざる東風吹かば、東方の山裾に有る牛舎や鶏舎の臭いが混ざり来て妙なあんばい。気温は15度近くもあったのだらうが、東風がかなり強く吹き続けてゐるので、体感的には多少肌寒いほど。それにしてもこの靄、空気中にいったい何が漂ってゐるのかはよくわからんが、今天は黄砂無くとも大量の杉花粉が浮遊してゐるらしい。注意報が発令されるほどですから、花粉病のヒトは屋外工作不可能なのかもしれませんね、当分の間。
さて、X10集石土坑周辺の掘り下げ。
ほぼ全面を10〜15cmほど掘り下げて検出を試みると、いくつかの遺構が展開する。やはり、被熱礫や石材剥片はいくつか出土するものの、時期を決定できるやうな土器片はみられず、残念なこと。但し1点、破損した有舌尖頭器が出土したことを考慮すれば、早期前半に属するであらう集石土坑よりもより草創期に近い時期の所産と考へるのが妥当であらう。
X13集石土坑は、土坑本体の掘削面より盛り上がった分の礫を取り外し、写真撮影。土坑の中にぎっしり詰まった礫の堆積中に存在する、何回かのイベント・ホライズンを識別し、その都度礫の展開の様子(敷き置かれた様子)を記録しつつ発掘を進めていく方法。
これらの集石土坑を、石焼き炉の遺構とすれば、此の大小さまざまな亜角礫の上に、いったいどのやうな食材が並べられ、どのやうに調理されたのだらうか。
(-_-)
          
X13集石土坑 phase 2
           
  

            

*1:小麦はカン・レミ、フランス・リマーニュ地方産の良質なプレミア小麦。塩はセル・ブランジェリ、南仏カマルグ地方エグモント産。水はコントレックス、フランス・ヴォージュ地方産、硬度1551の硬水。ちなみにわたくし、このコントレックスなる鉱泉水とっても嫌いです。