中華の本懐

はじめの「壱」中華風

中華思想」とは極めて日本語的な表現(和製漢語)であるので、大陸や中国語圏で用ひられることは無い。日本語的な意味を優先し、敢へて中国語で表現すれば、「華夷思想」とでも言ふべきか。
「中華」とは「夏」同様、中原を中心とした中国の国家国土そのものを指すワケで、料理のことではない。それでは「中華航空」てう公司名を見た場合、何を連想するかと言へば、我輩の場合大陸中華の方だった。
今天の那覇空港に於ける中華航空機の爆発炎上事故に関し、地元琉球新報では「中華機炎上」なる表現を用ひてゐたが、此の見出し、中国人達はどのやうに感じたのだらうかしらむ。本来振興されるべき中華は、今此処琉球で炎上してゐるのだよ。誠に不謹慎ですが、炎上する中華機の光景を見て、爆発的火力の中華餐庁厨房を連想して仕舞ひました。
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中華航空」の英語表記は CHINA AIRLINE だが、台湾の正式名称が「中華民国」であることを考へると、此の場合の CHINA とは「中華」の訳なのだらうと勝手に思ふ。それでは本家であるはずの「中華人民共和国*1の主要航空公司はどうか。嘗ては国営の「中国民航」1社であった航空会社が地方別に民営化されたのだが、例へば「中国東方航空」の場合、英語表記は CHINA EASTERN AIRLINES と書いてある。
台湾が「中華」を標榜しやうが、大陸が「中国」と名乗らうが、畢竟英語では CHINA なのですね。
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*1:此の国名、実は純粋な中国語は「中華」のみで、「人民」「共和国」も日本製の漢語であるのだが、さすがの毛沢東も他に適当な名称が思ひ浮かばなかったらしく、此の名前に落ち着いたのだてう。