徒然の蚊帳吊草

西藏式

油断してゐたのだ。
昨夜は蒸し暑さにばかり気を取られ、印度更紗の敷き布と薄手のタオルケットを準備し、枕を低くして眠りに就いたのが午前2時頃。夕方から玄関周辺では盛大に蚊取り線香を焚いてゐたし、その名残がまんだ僅かに煙ってゐたこともあり、蚊虫のことなど二の次のちょこっと前に沈殿しつつあったのだ。
最初に目覚めたのは3時前、右腕の肘あたりに痒みを覚へ、ふらふらと起き上がって痒み止めを塗って再び就寝。次に目覚めた時間は知らんが、今度は布団からはみ出した足の甲を蚊虫に食はれ、痒みに負けてのお目覚め。はじめはぼりぼりきうきうと強めに掻きむしって誤魔化してゐたが痒みは収まらず、矢張り痒み止めを手に取って塗り込んで収拾。そいで以て消灯し、数分もしないうちに今度は顔の周りにぶむぶむと蚊虫の浮遊せる羽音。結局タオルケットを引っ被り、手足も出さずに無理矢理眠りに戻ったものの、朝方暑さで大いに汗かきの不快なお目覚めと相成り候。
ご出仕前に物置から蚊帳の入った箱をば取り出し、今夜こそは準備万端にて就寝予定。
(−_−)zzzzzzz
          
そんな時に限って、我輩の厳重なる警戒網を破り、ネズミの出現。
今回はいつものへっぽこネズミではなく、フツーの家ネズミの様子。きちんと残飯処理しておいたアジの干物の残滓を嗅ぎ付け、ゴミ袋を破ることなく引きずり出し、台所の窓際で喰ひ漁った様子。其の姿を認めること数回なれども捕獲する術を知らず、へっぽこ用の大粘着シートも在庫切れだし、家ネズミ用のネズミ取りも錆び付ひて作動不安有り、諦めて新たに捕獲機購入すべき哉。
(−_−)・・・・
            

              
蚊帳と言へばムカデですが、今年は未だ姿を見ておりません。これまた油断大敵!