ぎうにうのおはなし
最近やうやう、近所の超級市場でも低温殺菌式の牛の乳を見かけるやうになってきた。
以前は大手の超市でしか買うことができなかったし、置かれた本数も少なく、値段もかなり高かった。勿論今でも、多数を占める所謂ふつーのぎうにうに比べると少し高いのだが、その差額は数十円から50円くらいだ。
牛の乳本来の風味を残してゐるのは低温殺菌式の方であることは言ふまでもないが、其の味を知らぬ者にとっては高温殺菌式のぎうにうが慣れ親しんだ味てうことにならうが、流通制度の発達した現代なら日本中殆どの地域で低温殺菌式のものを飲むことができるはずだ。
それにしても何だね、市場のいたるところで見かける風景だが、並べられた商品を手前から取らず、手を突っ込んで一番奥のものをまさぐって取り出す買い物客の姿ほど見苦しく浅ましいものはないね。日付の新しいものが欲しいのは誰でも同じだと思ふのだが、ぎうにうなど買って数日中には消費してしまうだらうしみるみる腐ってしまうワケでもないのだから、日付が1日前のものだってイイぢゃーないか。
そうぢゃーないかね、君!?
- 作者: 宮沢章夫
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