水無月満月調査臨界

朝から時々小雨来て、数分で忽ち上がるのだが、そのあとはどんどん湿度が増してくる。
理の当然、蒸し暑さも正比例。まさに、梅雨のさなかに逆戻りして仕舞った感じのせるらむ。
お天気サイトを覗いてみると、遙か南方海上には台風の巨大な雲が渦巻いてゐる。今回は沖縄から台湾方面に向かってゐるやうだから、此処本州中部には直接的な影響は無ささうだが、一昨年の台湾行きの際は台風で数日間那覇で足止めを食った思ひ出が有り、気持ちばかりは決して人ごとではない。
今天は満月にもかかはらず、憂鬱な天候に影響されて午前中から色々なあれこれに思ひを逡巡させて仕舞ひ、珍しく多少ブルーになる。
「気分までもが憂鬱に」などと書いて仕舞ふと、少々重くなり過ぎて仕舞ふので、かういふ時は blue でも bleu でもなく、「ブルー」と表記するのが正しいから奇妙なものだ。
「青」でもないし・・・
  

   
   
   
さて、夕方前に宮西遺跡に出掛けてみると、こちらは殆ど雨など降っていない様子で、皆さんそれぞれの持ち場でしっかり動いてゐる。
曇り空で風もほどよく有って、むしろ肉体労働には調度いい感じ。
今天は各区の特徴がよくわかる状態にまで達し、やはり中心となる遺物包含層である砂利(砂礫)層に達してゐた3区では、無数の剥片や有舌尖頭器などの石器がいくつも検出されてゐて、壮観。また4区では、分厚いシルト層の本体は水流の痕跡であることが確認され、砂利層はその下位にまで存在する様子。興味深いのは、昨年度までに発見されてゐた水流とは方向が違っており、砂礫堆の間を無数の水流が蛇行してゐた地形が想像できる。そして其の殆どの砂礫堆上から、それぞれ大量の剥片や石器が発見されており、此の宮西遺跡の驚くべき規模と内容を再認識させられるのであった。
学生諸君、特に学部生諸君、このやうな偉大な遺跡を発掘調査出来る幸せを実感できるのは・・・何年後のことかしらむ。
   
   

 

 

 

 

 

   
   
   
今天の「夢のあとさき」に関する覚書き
ごく普通に考へれば、前日(昨日中)に到着するはずのDVDが、不在通知を介在させて、1日遅れで相手に届く・・・
最寄りの郵便局から発送の際、刹那、ふとそのやうなシナリオが脳裏に浮かんだものの、まさかと思ったが、蓋を開けたら其の通りになった。
"TOTAL ECLIPS" が満月の夜に、月の世界の住人の手に渡る。極めて正しい受け渡しの、巧みな仕組みだ。
満月の夜、月の世界の住人に "TOTAL ECLIPS" のDVDが届き、TVではグレン・グールド = Glenn Herbert Gould の番組が再放送されてゐる。
月の世界の住人はグールドの逸話を見て、クルト・ゲーデル = Kurt Gödel を連想した。完全性定理及び不完全性定理連続体仮説に関する研究で有名な数学者のことだ。
確かに、グールドもゲーデルもイニシャルGの人だが、グールドは大バッハの音楽を通じて、ゲーデルライプニッツによる「神の存在証明」を演繹して、神の存在を証明した。
しかも此の月の世界の住人は今天日中、イスラム教のモスクである東京ジャーミィを訪問し、月の光の模様に彩られたオスマントルコ様式の空間と接触してゐたのだ。言ふまでもなく、イスラムの象徴記号は「三日月と星」そして「新月」である。
 
このやうに、背理法を用ひずとも、真実は自らの意思を堂々と開示し、粛々と必然を結ぶ。
このやうにして、神は地上に降り注ぐ青白い月の光を自在に操り、月の世界の住人を弄ぶ。
  
東京ジャーミイ - Wikipedia
  
 

 
 
全ての脈絡と関係は、有るやうで無い。
全ての脈絡と関係は、無いやうで有る。
TOTAL ECLIPSE もまた、関係性の有無だけで語ることの出来る問題ではない。