渡海無碍

   
   
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ダライ・ラマの転生は「政府の許可必要」=管理する法律も―中国・チベット自治区代表
   
2009年3月12日、現在北京市で開催中の第11期全国人民代表大会第2回会議に参加しているチベット自治区代表団の委員2人が新華社の取材に答え、ダライ・ラマの転生には中央政府の認可が必要だと発言した。

先ごろ海外メディアは、ダライ・ラマ14世の「転生はチベット人民にゆだねる」との発言を報じた。転生には、死亡前の転生、女性への転生、チベット以外での転生から転生しないケースまで、さまざまな可能性が考えられるという。

この問題に対し、チベット自治区人民代表大会常務委員会の烈確主任は、転生問題はダライ・ラマ14世個人が決定できるものではなく、歴史的な決まりごと、宗教儀式、中央政府の認可という3つの原則と国家の関連法規を順守する必要があると反論した。

特に強調されたのが中央政府の認可。清朝乾隆帝が定めた「欽定蔵内善後章呈29条」によると、ダライ・ラマやパンツェン・ラマなど大生き仏の転生者選出には、金瓶掣籤(転生者選別で行われるくじ引き儀式)を経るか、あるいは中央政府のくじ引き免除の認可が必要だという。また2007年に実施された「西蔵仏教生き仏転生管理弁法」も明確な規定を定めていると主張した。(翻訳・編集/KT)
   
   
   
ダライ・ラマに一方的譲歩迫る、中国首相が強硬姿勢
(読売新聞 - 03月13日 23:23)
   
 【北京=杉山祐之】中国の温家宝首相は13日、全国人民代表大会全人代)閉幕後の記者会見で、昨年11月に中断した共産党政権とチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世側との対話について、「ダライ・ラマが分裂活動を放棄しさえすれば、対話の扉はいつでも開いている。対話は続けてもよいが、肝心なのは、彼が誠意を持ち、対話で実質的成果を出すことだ」と語った。

 対話中断の責任をダライ・ラマ側に押しつけながら、一方的な譲歩を迫る発言であり、温首相は、チベット暴動から1年となる14日を前に、中国の強硬姿勢を改めて内外に示した。

 チベット自治区を中心としたチベット族居住地域ではいま、ダライ・ラマらへの信仰が抑圧され、武力による「安定」が続いている。ただ、温首相は「全体状況は安定している。憲法などは人民の自由と権利、特に信仰の自由を保障している。チベットの安定と進歩は、我々の政策の正しさを物語る」と述べた。

 昨年12月のサルコジ仏大統領とダライ・ラマの会談後、中仏関係が悪化していることについては、「フランスがはっきりと態度を表明し、中仏関係をできるだけ早く修復させるよう望む」と語った。
   
   
中国との対話仲介に名乗りチベット大義資するなら−カルマパ17世
   
 チベット仏教の有力な転生ラマ(活仏)で、2000年にインドに亡命したカルマパ17世(23)は11日、亡命政府のあるインド北部ダラムサラ時事通信との単独会見に応じた。チベット問題の解決に向け、「中国側から接触があり、かつ、それがチベット大義に資するなら、私自身が彼ら(中国)との意思疎通を行うことができる」と述べ、将来、自らが亡命政府と中国当局との対話を仲介する意思があることを明らかにした。
 カルマパは1959年のチベット動乱後、中国政府と亡命政府が共に転生を認めた唯一の大物活仏。今回の発言は、閉塞(へいそく)感が強まるチベット問題の打開でカルマパが主要な役割を演じ得ることを示したものだ。カルマパが政治的な発言を行ったのは極めて異例。
 カルマパによれば、2、3年前に中国当局から「政治にふけってはならない」などとする抗議の書簡を受け取った以外、同国からの接触はない。「今後、中国から連絡があるかどうかは分からない。彼ら次第だ」としている。
 ただ、亡命政府のリンポチェ主席大臣(首相に相当)はこれに関連し、「カルマパは中国当局の意思に逆らってインドに来た。中国が彼を信頼するとは思えない」とし、カルマパを通じた中国との対話の可能性には否定的な見解を示した。(時事通信 2009/03/13-02:57)
   
   

   
   
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