カミキリ

紅葉も今が盛りと

髪を切ったのは何年ぶりのことか。
何か我思ふと故あってのことではなく、工作活動の節目を迎へたことで、安全帽の着用を想定してのこと。
デザインカットが1050円のオシャレな床屋さん?(カットハウス?)に入っていくと、受付でなぜか名前と住所を書かされる。住所といっても町名だけなので、あとからDMが来るワケでも何でもなく、店側の統計のためらしい。
所謂パーマ屋(美容室)では当たり前なのかも知れないが、受付のお兄ちゃんにカットと伝へると先づ、洗髪されて仕舞ふ。飛行機のファーストクラスの座席のやうに(勿論乗ったことは無い)後ろに大きくリクライニングし、即ち天井を見る状態で頭部だけが洗髪台に出る仕組みで、先づぬるま湯で大まかに髪が解きほぐされ、湿されていく。其ノ後、カプセルのやうな装置が頭に被せられ、自動洗髪の開始。
実際には顔にタオルが被せられてゐるので、何がどのやうになってゐるのかはよくわからんが、たかが自動装置と侮るなかれ。これがなかなか高圧の噴水が細かく動き回り地肌まで届き、気持ち良くしっかり洗はれた感じ。あとは簡単に水気を拭き取り、湿った髪のままカット専用の椅子へ。
「どんなふうにしますか」と尋ねるのはラッパー風のファッションをした若者だが、「刈り上げに・・・」と言ふと「えっ?」と意外な様子。思ふに、てっきり長髪のままのヘアカットと思ってゐたらしく、バリカンの使用を許可すると、横で腕を組んで見てゐた白髪交じりの長髪のおじさんとバトンタッチ。察するに、お兄ちゃんは修業中の身らしく、バリカンなどは余り使ったことが無い様子。
一方おじさんの方は年季が入ってゐて、バリカン捌き?も鮮やかで、ものの5分ほどで青々とした項が出現。前髪はちょっと長めに残してもらって、あとは丁寧に細部を仕上げてくれた。件のお兄ちゃんはすぐ後ろに立って、ベテランの手業を熱心に眺めてゐたが、我輩の頭部より切り落とされた大量の髪(1kgくらい無い?)を箒で掃き集める役を仰せつかってゐた。
他に客は1人だけだったからか、結局20分ほどかけて丁寧に仕上げてもらって我輩は大満足。帰り際に受付のお兄ちゃんが「何年くらい伸ばされてました?」と訊くので、「2年半くらいかしらむ」と言ふと、「ワタシも3年伸ばしてますが、来週切ります」と言ってくれたのだが、何を意味してゐたのかは不明だ。
(-。-;)?
        
兎に角、相当頭が軽くなって鬱陶しさも無くなったやうな気がするのが不思議だが、何故猛暑の前に切らなかったのかてうことはいらんことである。
(-_-)