南瓜賛

青に赤く

台風一過。
朝からよく晴れて、空も何もかも青く瑞々しかったが、午後には忽ち雲湧き湿度も上がり、蒸し暑さ戻るの気配。
庭の曼珠沙華は次々と咲きはじめ、青い空を背景に、美しい秋のコントラストを演出してゐる。季節の正鵠を射る此の花の妖艶なる雰囲気は独特で、乱れ咲く様は何とはなしに死の気配も漂はせてゐるが、繊細な蘂の重なりは三十三間堂に居並ぶほとけたちから放たれる光背の蝟集せるに似たり。
(-_-)
                  
先日の豪雨以来、庭の菜園のミニトマトは枯死しヘチマは最後に一つ大きな実をつけて枯死し、胡瓜は当の昔に枯死してゐたが、以前は7つ8つくらいしか実を付けてゐなかった南瓜の繁茂益々著しく、庭の隙間の至る所に入り込み、挙げ句の果てはオシロイバナの茂みに覆ひ被さり乍ら、柿の木の枝の上の方まで伸びて行き、無数の実をつけてゐるではないか。
ものの試しに数へてみたら、目視出来たものだけでも30個近く有って、さてさてこのまま全ての実が大きくなるのかしらむと怪しみたりけるに、今のうちに5つ6つと間引きして育てた方がよろしきものかだうか、いずれも経験の無きが故に思案したりけるうちに実験結果が出るであらうと、恰も人ごとの如し・・・
(-_-;)
                      
                  
 
               
 

                   
                   
今天もスズメバチの行方を探り歩けどもよくわからず、忽ち夕方になり、矢鱈小さく敏捷に飛び回る蚊虫に悩まされ、屋内に退散。陋屋内にはまた別種の蚊虫がちゃんと棲息してゐて、秋の夜と雖も蚊取り線香はまだまだ手放せないのであった。
               
さて、明天はいよいよ井戸尻考古館へ。取り敢へず谷川健一氏の講演会が楽しみなのだが、そのあとの座談会も別の意味で楽しみなのだが、小林公明氏を筆頭にした井戸尻組や言叢社同人に加へ、翌日には中沢新一氏とのバトルを終えたばかりの田中基氏*1も加はるとのことで、超級濃厚な縄文世界が待ってゐるのだ。
心して臨むべし。
(-。-;)
               

                  
井戸尻遺跡 (1965年)
           
八ケ岳縄文世界再現 (とんぼの本)
            

光の神話考古―ネリー・ナウマン記念論集

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縄文のメドゥーサ―土器図像と神話文脈

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*1:多摩美術大学藝術人類学研究所が「四谷ひろば」でおこなう「縄文と岡本太郎」 講演;中沢新一赤坂憲雄、 出演;田中基・平野暁臣