呑気生来紫気東来

雄々しく神々しき嶺

昨天まで大気中に充ち満ちてゐた不快なる湿度は感じられず、さらりとした爽やかな夜明け。
夜明け頃、印度綿のシーツ1枚だけ被って寝てゐた我輩だが、肌寒くて目覚めて仕舞ったほどだ。
庭に出てみると、車のフロントグラスには夜露の流れた痕跡が残ってゐたが、夜のうちに大陸方面から乾いた風がやってきて、南海洋の湿気を東方に運び去って仕舞ったらしい。兎に角、早朝からこのやうに晴れ晴れとした青空を見るのはホントに久しぶりのこと。
やうやうやってきた、秋の香りの空気の横溢だ。
(-_-)
                   
さて、今天はいくつかの発掘現場見学にお出掛け。
先づは豊橋、牛川の発掘現場。所要時間は自宅から車で1時間45分ほど。
リンガの如き石巻山を東北東に望む、豊川の段丘面。幾筋も小規模な川と用水が交錯し、中途半端に開発と区画整理の進んだ曖昧な住宅地の中。道路によって複雑に切られ、更に移転の必要な住宅地の只中であったり果樹園であったり、小さな鎮守の森の中に僅かに残った中世墳墓だったりといろいろ。(さうさう、銅鐸の耳も出土してゐるのですよね、現場事務所のある辺りからは。環濠も検出されてゐるし、小規模な環濠集落だったのでせうね。)
統一感の無い住宅の不規則で疎らな配置は、区画整理が全くうまく行っていないことを表してゐるのだ。兎に角、此の地でさまざまな障害と対応し乍ら、可能な部分から着実に調査を進めてゐる同志諸氏とも再会を果たし、嬉しいやらもの悲しいやら。
せめてもの救ひは、立ち退き予定の民家の庭先の巨木(欅か楠か?)に寄生した大量のヤドリギと出会へたこと。いくつものコロニーはそれぞれかなりのボリュームがあって、じきに実がなるはずだ。
(-。-;)
                

いくつものヤドリギの群れ
                   

いちばん大きく成長の良いコロニー