蒸散

雲、無限に湧き上がる

昨夜は遅くに急に雨が降り始め、いつしかかなりの大雨に。
先日来復活した陋屋の雨漏りも再び始まり、憂鬱な夜を迎へ過ごしたりけるよ。
そして一夜明けて爽やかな朝、とはほど遠く、早朝から既に蒸し暑く、不快な暑さ。唐突に雨が降ってみたり、直後にカンカン照りになって凄まじい暑さになってみたり、目まぐるしく天気が変はる。
水平線の彼方を見ても、とめどもなく濃厚な水蒸気に煙ってゐて、もりもりと大量の水蒸気が南方から押し寄せて来てゐることがよくわかるし、山の方を見ると北斜面にもやもやと雲が湧き出てゐるし、昼前には梅雨の間にも無かったほどの恐ろしい蒸し暑さに・・・
湿度計は95%を差し、恐らく不快指数は128%以上。額も手足も、拭っても拭っても汗が出てくるし、畳もじっとり湿った感触で気持ち悪い。
こんな時期に、いったい大自然はだうなってしまったのだらうか。大地震の予兆か、はたまた世界が滅びはじめた兆候の一端か・・・などと考へて仕舞ふことも無理無い話だ。
(-。-;)



またまた炉穴と集石炉のこと。
浜松市の中通遺跡では、煙道付き炉穴が184基、集石炉が36基も確認されてゐるのだが、やはり集石炉が後出のやうだ。
中には7基の煙道付き炉穴と4基の集石炉が切り合って検出された例があり、炉穴が重複した後に、最終的に集石炉が作られてゐる。
この例で興味深いのは、集石炉が炉穴の開口部(焚き口)を利用したり、煙道部を利用するやうに築かれてゐることだ。
以下、中通遺跡の平成17年度現地説明会資料(by 財団法人静岡県埋蔵文化財調査研究所)に記された、集石炉に関する記述。
                   
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※集石炉についてわかったこと

  1. (穴の形・大きさについて)・平面の形は円形である。・大きさは直径1m弱〜2m ・深さは20cm弱〜70cm程度
  2. (石について)・大きさは鶏卵程度〜乳児頭程度まで(最も多いのは拳大の大きさ)・ほとんどの石が赤化してゐる ・角礫は被熱し破砕してゐる
  3. (集石炉内部の様子)・底まで石が詰まるものがある(充填型)・底のほうに炭化材があるものがある(被覆型)・底が被熱し、赤化するものがある
  4. (検出状況)・発見当初から焼けた石が見ゑるのが多い ・石の上に土がかぶった状態で発見されるものがある ・煙道付炉穴との切りあひがみられる ・集石炉同士の切りあひもみられる ・台石を上部に置いた特殊な集石炉がみつかった
  5. (出土遺物)・土器はほとんど出土しない→集石炉は土器を使用する必要のない施設であったと考へられる。

                    
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う〜む、これらの特徴は雁合遺跡で検出された集石炉のそれと全く同様のものであり、我が社の説明資料ではないかしらむと思ったほど。
猶、炉穴の使用方法に関しては中島氏より御意見が寄せられたので、日を改めて紹介します。
(-_-)