辛苦了!

現場説明会真っ盛り

愛知学院大学考古学教室による田原市宮西遺跡の第4次発掘調査。
今天は無事現地説明会と相成り、数十名様のお客様お越しになられまして、有り難きこと。
             
◇以下は我輩の調査区観察メモ
               
1トレンチ:黄色砂利層がほぼ全面に露出。トレンチ全体の遺物出土量は少ないが、基本的に砂利層が遺物包含層である可能性は高い。遺物の出土状況に粗密は無く、大きめの礫や土器片などはみられない。部分的に砂利層の盛り上がり(礫堆)がみられ、セクション面では急角度で砂層と切り合ってゐる。
                   
2トレンチ:砂礫、砂利層と砂、シルト層が複雑に交錯する。礫堆の高まりが砂層によって急角度で削られており、砂・砂質シルトが堆積してゐる。礫層、シルト層ともに、安定した水平堆積はみられない。遺物包含層である礫層は分層が可能で、無遺物層である砂層を夾んで上下2層、または部分的に3層にわたって砂利層が存在するようである。層厚が30センチにも及ぶ部分も存在する。更に、部分的に灰色砂質シルトが堆積した部分も存在する。
                       
3トレンチ:大きさ3cmから5cm程度の亜角礫から構成される礫堆が見られる。砂層と砂質シルト、シルト層の互層。礫層表面は凹凸に富み、上部礫層がほぼ全面露出し、剥片類および石器を多く含む。
                       
4トレンチ:耕作土・客土層以下、黒色土、黒褐色シルト層が薄く堆積し、其の下に灰色シルト層が分厚く堆積してゐる(無遺物層)。シルト層下には大きさ数センチ以下の亜角礫層(砂利層)が存在し、確実に遺物包含層である。
                     
5トレンチ:客土以下に水田床土である硬化面。それ以下もかなり深くまで撹乱層がみられることから、遺物包含層の有無は不明。
                
1グリッド:基本層序は耕作土および客土、クロボク風の黒色土、灰色シルト(砂質シルト、砂の薄層を含む)の順。砂質シルト下底以下、砂礫層上面から遺物出土開始。
                         
2グリッド:灰色シルト以下、薄く粗砂層を夾む砂質シルト層、粗砂または砂礫層上面より湧水。以下のレベルに遺物包含層である砂利層が存在する模様。
                      
兎に角皆さん、白石先生、学生諸君、猛暑炎天下、お疲れ様でした。
御世話になった道具類をきちんと整備し、藤沢先生の古窯発掘隊に引き渡してくださいね。
(-_-)
                             
                             
 
                 
 
                    
 
                    

 
                   


                   
                    
                    
さうさう、まんだ人力式埋め戻し作業が残ってゐましたね!
(-_-;)