残留思念

そろそろ満開近し

風狂風強風止んで、暖かさ戻る。
午前中は庭木の手入れをし、午後から雁合遺跡へ。我々は博物館の稼働に半ば準じ日月が休天だが、広大なる圃場整備工事現場は土曜も祝日も動いてゐるし休みは基本的に日曜だけ。今天は勿論稼働中。
大急ぎで緊急調査を実施した遺跡下段半分の土取りは、相変はらず調査地直前で止まったまま。工事業者の言ひでは、調査終了翌日には直ちに消滅てう勢ひだったが、ちょっとサバを読まれたやうだ。しかし、巨大な重機は至近で稼働中であるし、前後の道路予定区画は3mほど地盤が下げられてゐるので、風前の灯火であることには変はりはない。
丁張り [ Stakeout 現場を掘削する上で、掘削角度や高さを表すもの。現場の方向指示器である丁張りには、何が書かれているのか?
斜めの板:1.法長 SL=Slope Length 2.勾配 Slope Angle 3.測点 Station Point 
横板:1.道路までの高さ Height=掘削すべき所までの高さ
斜めの板と横板が交わる点:その点から、上記の法長、高さの数値が測られる。] のために発生した畦を取払はうと、鍬を振るう。柔らかな日差しだが風にはまだ冷たさが残り、額の汗を乾かしてくれる。
耕作土直下に存在する、赤みの強い土層に達すると、忽ち石器や剥片が出土し始める。そしてこの赤土に覆はれるやうに、集石土坑や炉穴が出現するのだが、早期の遺物包含層でもある赤土は遺構面全面に存在するのではなく、今回の上段調査区から上方に向かって比較的安定して存在するやうでもある。先日は此の赤土から初めて、文様のわかる土器片を検出したが、果たしてそれは早期の撚糸文土器であった。
斯くなる上は、新たなる炉穴の被熱床面の熱残留磁気測定を期待するワケだが、お役所側の予算の問題もあるし、今天頼んで明天出来るものでもないし・・・ そいでもって、凹凸激しき被熱礫の蝟集する集石土坑(集石炉)の表面では、熱残留磁気測定なるものは可能なのだらうかしらむ。
(-_-)?
     
一人でぼそぼそと呟き乍ら、がさごそと土を掻いてゐると豊橋からのお客様、KJM氏&SN氏。今天は調査稼働中と思って来られたやうだ。炉穴や集石炉を見ていただき、KJM氏には石器石材についてさまざまな御教示をいただく。白色風化石材について、やはり静岡方面の頁岩の可能性は低いとのこと。岩石もイロイロ、諸説紛々にて、我々も最後まで困惑させられるのでして・・・
(–_–;)
           

              
              

            
今宵はテクノの王道で行きませう。発掘現場のBGMに如何?!   

ヨーロッパ特急

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人間解体 アウトバーン Tour De France Soundtracks Expo 2000
         
プレイズ・クラフトワーク

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