電脳式会話

庭先にメジロの頃の蜜柑哉

昨夜は結局雪にもならず、ただ冷たい雨がいつまでもだらだらだらだらと今朝までも、更には夕方まで小雨霧雨小糠雨、ほぼ終日降ったり止んだり。
ところで我が電脳に Skype なる軟件をインストールしたのが三年ほど前のことだが、普段連絡を取り合ってゐる仲間たちとは電子郵件で殆ど用が済んでしまふことや、いざ会話を試してみても両者の機械的条件がうまくいかず使用できないまま放置されてゐた。古いバージョンは賞味期限切れになってしまったらしく、今回新たなバージョンを上載してみたのだ。
音声テストは英国にかかったものがそのまま反映されて確認できるのだが、以前には時々ぶつぶつと切れて聞きにくくなってゐた音声も鮮明だし、MacBook に仕込まれたカメラも被写体の出来の良し悪しは別にして、予想外に写りが良く、これなら極めて実用的な性能であることを確認。それにしてもこんな小さな、ピンホールカメラよりも小さなカメラと、更に小さなマイクがよくこれだけの情報を拾ってゐるものだな。朕思ふに、先年バージョンアップの為に取り替へたりけるADSLモデムとの相性が良かったのかしらむとぞ。
暇に任せて検索で、あてずっぱうにいくつかの友人の名前を調べてみたのだが、我が邦には同姓同名の人物が意外にもぎょうさん居るもので、居住地域を大まかに絞っても猶、数人の同名者が並ぶ場合もあった。海外に居住せる友人の場合は数件、容易に登録を発見することが出来たのだが、そんなこんなであれこれしてゐるうちにん?、りんりんと呼び出し音が鳴り、あれよてうまに英国在住のKOZY との会話に突入と相成りまして候。
所謂TV電話的な状況で、お互ひ顔を合はせ乍らてうこともあるし、音声のディレイなどは殆ど無く、あーだかうだといろいろのあれこれを喋り「ほなさいなら」と回線を切ってから経過時間を見てみると、堂々45分以上のカンバセーション。うむ、こいだけ海外組と喋って通話料金がまったく発生しないとなると、今まで電話でどれほど高価な会話をしてゐたのかてう素朴な疑問に到達する。
素朴な疑問は此処でもまた、得体の知れぬなにものかの本質を炙り出してゐる。
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