大徒歩逍遥日

カフェにて

今天は大規模ストライキの日。
パリ市内はメトロやバス、フランス国内はSNCF国鉄なども全て、終日ストップ。勿論、前日からテレビやラジオで大々的に告知されてゐたので知ってゐたが、朝メトロの駅に降りてみると、当然の如く伽藍堂であった。
仕方ないのでどんどん歩く。勿論、浮神博士の比ではないが、ブローニュからオートイユに出て、モーツァルト通りを遡上してラ・ミュエットまで、ゆっくりと建築物鑑賞しながらの徒歩なので、此処までで約2時間経過。そこからブローニュの森方面に左折し、マルモッタン美術館を経由せむと思ったものの、入り口に小さな張り紙1枚。
「今天マニフェスタシオン故、館員出勤に支障有るが故、臨時休館」とぞ。うむ、またもや持ち越しだ。此処は前回も何やら臨時休館日で入れなかったので、縁がないのかもしれないね。
諦めてブローニュの森に潜入し、下池を経て順化動物園と国立民俗民芸博物館を目指し歩くこと更に30分。しかし果たして、此処も先のマルモッタン同様の理由で臨時休館にて候。
諦めて秋色深めつつあるブローニュの森の方々を浮遊し、どんぐり拾ったり露出したフリントを拾ってみたり、いかにも絵葉書的な写真を撮影してみたりして過ごす。
其の後、モーツアルト通りの途中でカフェに沈没し(ジャスミンあたり)、しばし€2.20のエクスプレスで1時間近く粘り、4〜5枚のハガキを書く。ポストはすぐ脇にありました。再びオートイユに戻り、複雑に絡まる細道を縦横無尽、いくつかギマールの曲線的作品も鑑賞しつつ、ダメモトでル・コルビジェ財団へ。細い路地の一番奥に佇むコルビジェの作品自体が展示館で、ちょっと内部も見てみたかったが、此処もまた先般と同様の理由にて休館で御座ゐました。
結局黄昏過ぎまで、往復15キロ近くを大いに歩き巡り、大いに疲れましたが気持ちよき疲れにて候。