シャンゼリゼ劇場の華

シャンゼリゼ劇場外観

シャンゼリゼ劇場シャンゼリゼ大通りに有るのではなく、モンテーニュ通りの13番地に在る。
ペレ兄弟の作で、1912年に建築されたのだが、鉄筋コンクリートで建てられた最初の有名建築である。ファサードブールデルによる美しい高浮き彫りで飾られており、大ホールの天井画はモーリス・ドニによるもの。オペラ・ガルニエのシャガールの色彩豊かな天井画を見慣れた目には物足りなさを感じるだらうが、古典的で音楽の空間支配を攪乱しない落ち着いた作品であるとも言へやう。
嘗てこの劇場の舞台を華やかに飾ったのは、ディアギレフの有名なロシアバレエ団、エベルトー(シャンゼ劇場の支配人)、ルイ・ジューベ(20世紀仏蘭西きっての名優)、キュエバース侯爵(モンテカルロ・バレエ団の指導者)らであった。
老朽化が目立つやうになってきたので、近年大規模な改装が行はれ、座席ばかりでなく、音響や空調設備も改善され、巴里でも屈指のコンサートホールとして稼働中である。
我輩の利用は天井桟敷(ボックスの小部屋に椅子が3〜5脚置かれてゐるタイプ)が主であるが、最前列の窓辺に頬杖突いてステージを見下ろす快感はなかなか優雅な雰囲気に満ちてゐて好きだ。
但し、ステージを見下ろせるのは2列目までかな。3列目は小部屋の奥深くなのでステージも見えないし、音も間接さを増すので可成りの忍耐が必要である。
           
           
 
          
 
 
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