大遺跡、そして南下2

キャロウモアのドルメン

何故か唐突に、スライゴーはジョンストリートの花屋の前から出発する西郊外路線バスに乗って、キャロウモア古墳群*1へ。
50基以上のドルメンやストーンサークル、墳丘墓が集まったこの重要な遺跡群の推定年代は、今から6000年以上前だ。
すべては湾に突き出した、所謂「尋常ならざる山(丘)」に向かって築かれており、同時に抱かれて、擁されてゐるのだ。
丘の上の伝説の女神メーヴの墳墓を遙拝するその配置は、多くの石を喪失した現在でさへ猶、其の光景は感動的である。
「尋常ならざる山」と、それを拝する巨石墳墓群、この原始の風景は植生の復元や海岸線の進退を考慮せねばならないだらうが、普遍的な原理に因って成り立ってゐるのだ。
            
            
 
             
 
             
 
            
十分風水と歴史と其の重みを堪能し、昼前に街に戻る。この路線も日に3本しかないので、乗り遅れるわけにはいかないのだ。目指すゴールウェイ行きのバスは3時発。
結局、昨日ロンドンデリーを発ってこのスライゴーまでやってきた同じバスが、此処から更にゴールウェイまで行くてう仕組みなのだ。バスは満員で、老若男女さまざまな人々の人生を乗せて南下して行く・・・
午後3時発、5時半ゴールウェイ着。
近代的ユースホステルであるスリープ・ゾーンにチェックイン。1泊18ユーロの6人部屋。でも今夜は我輩とまう一人居るだけのやうで、それも遅くまで帰って来ないヒトのやうなので安心して独占。トイレ・シャワーは部屋の中に。
巨大なM&Sの近く。黄昏のゴールウェイの港、河口近くのスペイン門までそぞろ歩き。カモメと白鳥が水面を漂ってゐる。次第に巨大な満月が出現し、大地に古代的な時間が蘇る。
夕食はフィッシュ&チップス。ちょっと油ものが多すぎですね、このところ・・・
             
                 

*1:現地での発音はカロゥモアに近い