北へ

此処にも偉大なるヴィクトリアが

ダブリンから、英国支配下北アイルランドはベルファーストへ。
何かチェックポイントがあるのではないかと心配してゐたが、何もなく、バスは普通に北アイルランド領域に入って行った。
変化と言へば、走行路線の両側が臙脂色に塗られてちょっと妙な感じであること、道路標識からゲール語が消へて距離がキロメートルからマイル表記に変はったこと、それとやたらめったら英国の国旗を見かけること、など。
        
ベルファーストの街は大英帝国ヴィクトリア時代の栄光の名残が方々に見られ、大仰な装飾に満ちた時代様式の建築物が其処此処に残ってゐる。ともすれば倫敦の中心部かテムズ川沿ひを歩いてゐるのではないかと錯覚する瞬間があるのだが、雰囲気的には倫敦と言ふよりも寧ろ、北方のエジンバラの感じが近いやうだ。地理的環境的風土の類似からくるものだらうか。
              
            
 
             
 
            

              
バスステーションから15分ほど南下したところにあるユースホステルにチェックイン。通貨は当然スターリングポンドで、4人部屋1泊10.75ポンド。残念ながら此処での中心的見学対象であったアルスター博物館が現在大改装中で閉館してゐて、まったく残念なこと。せめて街の雰囲気だけでもてうことで、通過点としての到着にて候。
雨のち時々晴れ、日中は爽やかに晴れて気持ちよいのだが、忽ち雨降るので雨具は常に必要。夜はかなり肌寒く、ちょっと薄手の布団では寒いくらいだが、現地人や西洋人たちはほとんど裸かTシャツだけで寝てゐる。どっかおかしいんぢゃーないの?と思ふことしばしある。街中でも然り、こっちがジャケットなど着て歩いてゐるのに、やはりTシャツだけで歩いてゐる人々(若者ばかりならず、かなりのおじさんたちまでも)をかなり見かけるワケで、なんかどっかおかしいんぢゃーないかと感じることしばし。