うちの職員

ぼくもスタッフ、きみもスタッフ

世の中には、わざわざ英語で言ふ必要の無いコトバでも、言ひ換へて使ってゐるうちに、独特の意味合ひが付着発生し、殆ど日本語感覚で使ってしまうコトバが幾つも有る。
我輩の嫌いなコトバに、「スタッフ」てうのがあるが、言ふまでもなく語源は sraff てう英語だらう。「うちのスタッフにはなんたらかんたら」だの、「優秀なスタッフ」だの、今やごくフツーに会話で使はれてゐるのだが、気に入らないねぇ。ではどのやうなコトバに置き換へたらよいのだらうかしらむと考へてゐたところ、「メンバー」なんてうコトバが出て来てしまって冷や汗出ました。英語由来語を英語に置き換へてゐたのでは全く能がないワケで、困ったことだ。
まぁ、第一候補が「職員」だらうね。所属する集団によっては「社員」だの「部員」だの「局員」だのと使ひ分ければ良いのであって、なんでわざわざスタッフなどと言はねばならない? 
ニホンゴの柔軟性にはホント、驚くべきフレキシビリティーがあることは認めるが、そのエクスキューズを仮面にして言い換へる必要の無いコトバまでをカタカナにて使用する悪習に因って、漢語単語はますます駆逐され、日本人の言語脳力は高速に退化してゐるやうだね。
(−_−)
しかしそもそも、「スタッフ」が staff を意味してゐるのか stuff を意味してゐるのかさへ大半の日本人にとって曖昧なことは確かだらう。
        
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