眼力

星の眼たち

今頃になって、少し目が痒い。
工作環境を考へると、原因は花粉ばかりではなく、まうまうと周囲で立ち上る砂埃だの、途絶ゑることなく往来する自動車(トラックが圧倒的に多い)の排気ガスなどが複合的に作用したものかもしれない。ドラッグストアに立ち寄ってみると、あるわあるわ、所謂花粉病関連の薬品が仰山並んでゐること。目薬一つをとっても、花粉やハウスダストに対するアレルギー症状による目の痒みや充血に対処した処方である事を大仰に謳うものだけでも6種類ほど、ずらりと並んでゐる。
値段もいろいろで、其の店が力を入れて売り出し中のものは量販店の強みを生かして比較的安く、400円弱。それ以外は800円のものもあれば千円以上のものもある。
目薬などの成分は、全容量100ミリリットル前後のうち、タウリンが入ってゐやうがグリチルリチン酸二カリウムが入ってゐやうがごくごく微量であることは間違ひ無いのだから、あとは清涼感を齎す成分だの何だのの微妙な相違も鑑みても、其の原価たるや一体如何ほどのものであらう。
今回購入したものはマレイン酸クロルフェニラミンてう抗ヒスタミン剤の配合された、比較的清涼感の高いものであったが、多感な中学生の頃、シュールレアリズムの映画作品である「アンダルシアの犬」を見てから眼球に災ひを齎す要因全てに対して異常に敏感になってしまってゐるものだから、解熱鎮痛薬などに比べて点眼薬に対する審査基準だけは異常に厳しいのだ。
(−_−)
ところで何処かに「審美眼」を高める目薬は有りませんか?!
    

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