厳重なる選択

厳選特選林檎?

身の回りを見回してみると、何やら矢鱈「厳選」モノが多いことに気付く。
お気に入りのプリンのパッケージには「厳選された新鮮な玉子とぎうにうを使用」と書かれてあるし、食卓のせうゆには「厳選された国産丸大豆が原料」と書いてある。100円ショップで売ってゐたわさびふりかけには、「厳選された本わさびの茎を使用」云々だし、ペットボトルのお茶には「厳選茶葉」云々。はったい粉には「国内産厳選裸麦使用」と書いてあるし、銭湯のくじ引きで当たった米2kgには「無農薬厳選米」、メールマガジンの広告欄には「厳選海外旅行」、検索してみると「厳選リンク集」「厳選素材集」、雑誌の特集は「厳選パティシエ大紹介」、「ディズニー新着厳選情報」、「厳選花火大会」、「厳選サプリメント」、「厳選投資サイト」、「厳選ゲームレビュー」e.t.c.
毎日食べてゐる食パンは、、、「特選超芳醇」だし、「超厳選株銘柄」だの「超厳選ワイン特集」だの「超厳選セレクトショップ」だの何だのかんだの。「厳選」を謳う事物は食料品類が最も多いやうであるが、それではいったい「厳選」されなかったものは何処に有るのか? これでは恰も、この世の殆ど全てのものが既に「厳選」されてゐるものであるかのやうに錯覚してしまうではないか。
我輩のイメージでは「厳選」とは全体の1割以下、下手すれば百分の五か百分の三くらいしか存在しない領域に属するものてう先入観が有ったが、街で見かける「厳選」モノの余りに多いことなどから類推するに、現代では「厳選」ものは全体の三割ほども存在するのではないかと思はるるほどの勢ひだ。
そもそも「厳選」とはどんな意味か。一般には careful selection または select carefully 、即ち「厳重に選択すること」「厳しい基準で選び出すこと」である。一方「特選」は、「特別にすぐれたものとして選び出すこと。また、選び出されたもの」であり、いずれも省略語のやうだ。どちらにしても、矢張り「厳選」や「特選」が全体の三割も有ってはおかしいワケで、個人的には一割以下でありかつ、平凡な日常生活や街歩きで矢鱈と接することの無いものであって欲しいものだ。
(−_−)
でも日常意識して「厳選」モノを買ったり使ったりしてゐるワケではないので、どーでもよいと言へばどーでもよいことだな。。。
     
    

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これらも全て「厳選」にて候