大年代論へ

このところでんしゃざんまい

名古屋大学へ。
正式名称は「タンデトロン加速器質量分析計シンポジウム」の一環の、特別講演が目的。あたふたと電車ぎょうさん乗り継ぎ*1、小旅行の風情で会場のシンポジオンへ。
シンポジウム自体は3日間のプログラムで、本日が最終日。*2
自然科学分野から考古学分野への果敢なアプローチ。さまざまな物理的処理過程を経た上で、超級精密機器に因って数値を測定し、年輪年代法による較正や暦年較正プログラム Calib5.0 などを用ひて較正し、人工遺物や層位に対応させて遺跡解釈の手掛かりとする。近年のデータ増加や較正プログラムのバージョンアップなどによって、縄文時代が全般に以前より数千年古い実年代数値を付与されやうとしてゐる。考古学者、なかんずく日本の土器編年研究者たちの築いて来た緻密な型式細分は見事に結実し、世界でも類例のない精緻な編年表を作り上げて来た。そのまま樹木年輪にも例へることさへ可能ではないかと思はれるほどの編年成果に、科学的な分析で得られた数値を与へて行くことによって、歴史のイメージはより身近なものとなる。
院生達の発表も世界視点をテーマにするものが多く、この分野のシンポジウム出席は初めてであったが、大変新鮮な感興があった。予想通り会場でO嬢*3とも再会できたし・・・今回の特殊工作にも参加したいですか???!
       
     

考古学と暦年代 (21世紀を拓く考古学) 年代測定 (大英博物館双書―古代を解き明かす) 弥生時代の実年代―炭素14年代をめぐって 甕棺と弥生時代年代論
      
     
結局シンポジウム終了の6時まで、即ち午後の発表は全て聞いたことになるが、妙に生暖かな夕闇に紛れ、再びでんしゃでんしゃを乗り継いで潜伏先のアパルトマンへ。
改めて鉄道駅からの道順や、周辺に分布する諸商店の確認、尾行された時に利用出来さうな路地や抜け道の確認や大地震や大洪水の時の避難場所の指呼確認、更には部屋のバルコンからの逃走方法の研究や留守居留守のカモフラージュの仕方や、シャワーの温水温度の体験確認や電脳網接続機器類や速度環境の登録確認、はたまた大ハラペコハムニダの発症による大ベントマンの御利用*4で時間は忽ち午後9時近くになり、慌ててでんしゃでんしゃでんしゃじどうしゃにて、深夜に帰宅せり。
さすがにピゴナムニダヨ。。。
     
      

メッセージブーケ~花伝~ コスモスピンク
     
  <献花>     
大震災、あの日から早くも干支が一回り。
しみじみとあの大惨事、地獄の如き情景を思ひ出す。
        
          

*1: 先づ自動車でローカル線始発駅まで35分、そこから私鉄単線で終点まで40分、そこでJRに乗り換へて特別大快速列車で大名古屋へ45分、今度は地鉄に乗り換へて15分、おまけにまう1回乗り換へて、やうやう大名古屋大学前に至れり

*2: SESSION1:CHIME dating studies, SESSION2:AMS 14C dating studies, SESSION3: The 19th symposium on chronological studies at the Nagoya University Center for Chronological Research in 2006  http://www.nendai.nagoya-u.ac.jp/symp2006/leaflet_r3.pdf

*3:有名な物語の主人公ではない

*4:所謂弁当屋など利用するのは実に5年ぶりのこと