うたかた

あまねく降り注ぎたりける

中央構造線の祟りか、はたまた諏訪の地霊の蠢きか、昨夜半過ぎから脳幹に微熱を感じ、葛根湯を以て封ずる。
朦朧体の権化となりて、ゾンビの如く昼前にむくりと起き上がる。縄文の地霊は脳裏ばかりならず、身体の至る所に変調を齎すものなりけり。
脳内を浄化せむと自行車に跨がりて、いつもの岬に赴けば、水平線の彼方には天より黄金色の光が幾条も幾条も降り注いでゐて、はて、あの西方の果てに浄土は有るのかしらむなどとよからぬ事を思ひ浮かべたりけるも、あやしふこそものぐるほしけれ。
日没とともに微熱は去りぬれど、ふと気付けば厨房に今宵喰ふ玄米無く、諦め乾麺など茹でるもまたをかし。
昆布茶で味付けを為し、若布入りの汁にて啜る。

モーツァルト:協奏交響曲

モーツァルト:協奏交響曲

今日の光の風景には、この曲の第2楽章を捧げやう