enya徒然

聖なる岩塊と立ち上る霊気

エンヤの中国語表記は「恩雅」と書くが、如何にも優雅で幽玄で神秘的な彼女の音世界をも表現したかの如き漢字が選定されてゐる。先日来聴き続けてゐる"Amarantine"は「永恒之約」となってゐて、説明的だ。
この「アマランタイン」に関しては、「詩人が”永遠の花”を語る時に使ふ言葉であり、永遠性を込めて名付けたもの」ださうな。また、全12曲中3曲は、作詞家ローマ・ライアンの創造した新言語"ROXIAN"(ロクシャン)で歌はれており、CDの歌詞カードも未知の文字で記されてゐた。解読してみるべーか・・・
初めて彼女の音世界に触れたのは1987年の巴里の空の下だが、最初は耶蘇の賛美歌か何かかなと思ったほど。調べてみると前年に"ENYA"てう名のアルバムが発表されてゐたのであり、日本では「ケルツ」として後に再編集されて発表されてゐる。これはBBCのドキュメンタリー番組" THE CELTS "のためのサウンドトラックが音源なのだが、アーティ・マクグリンやリーアム・オフリンなども参加してゐる。今では超級多重録音に因って、エンヤのサウンドはほぼ彼女一人を音源として創造されてゐるやうだ。猶このアルバムの2曲目、Aldebaran は「リドリー・スコットに捧げる」と書かれてゐるのが気になる処だが、彼の特定の作品に捧げられたものか、はたまた彼自身に捧げられたものかは多少気になる部分ではある。
とまれ、いろいろな意味で奥深ひ音世界、記号と暗喩と神秘の織りなす音世界、彼女の美貌と遺伝子的背景に秘められた小宇宙。そのいずれもが興味深い。
(-_-)
今朝の寒さ、指先凍てつくほど。それでも猶、自行車での走行は気持ち良い。

ケルツ

*1:"Less than a pearl" "The river sings" "Water shows the hidden heart"