月の暗黒面における狂気について

夏向きの絣文様にて候

熱帯夜。夜明けの薄明。寝苦しく、何度も寝返りを打つうちに、いつしか狂気の蝉の合唱が始まる。無駄と知りつつも、開け放ってゐた縁側を閉めきってみる。勿論扇風機をかけて、再び寝床に潜り込むも時既に遅く、予定より数時間早く目覚めてしまった。残念!?
(-_-)
ピンクフロイドの続きを少し。DARK SIDE OF THE MOON ('73) を「狂気」と訳したエスプリはなかなかのものだが、遠からずとも近からず、隔靴掻痒の嫌ひも多少有る。アルバムジャケットのプリズムによる光の屈折を、単なる理科資料と考へてゐた十数年間が有ったが、巴里はサンミッシェルだったかレアールだったかどこだったか、FNACの店頭で手に取り、初めてその異変に気付いた次第。それはそれは極めて個人的なる、衝撃的な「内なる発見」でありました。
(-_-)
今天は昨天より大気中に湿度増して、肌にまとわりつく暑さ。この狂気の暑さに打ち勝つには、ピンクフロイドの狂気を用ひて対抗する他に無い。The Great Gig In The Sky を「虚空のスキャット」と訳したエスプリはなかなかのものだが、矢張り遠からずとも近からず、かういふのもスキャットなのかな? 初期のライブでは" The Mortality Sequesce" と呼ばれ、ジャーナリストや倫理活動家マルコム・マガリッジの演説や、聖書の朗読などをテープで流しながら、それにキーボードを加えたものだったそうな。
とまれ、気温35度の気怠き昼下がり、氷を浮かべた麦茶片手に大汗流しつつ、大音量で The Great Gig In The Sky を聴くもまたをかし。
(-_-;)いとをかし、いと暑し・・・今夜も熱帯夜だらう(-_-;)

狂気