暑中御見舞であらうと思はれます

こっちはマンチェスター

「梅雨が明けたものと思はれる」ださうな。
相変はらず、曖昧さと責任転嫁を兼ね備へたイヤな表現だ。明けたのなら「梅雨が明けました」と何故言はない? 理由として考へられるのは、今年のやうにはっきりと天気が変化した場合はさておき、何となく明けたやうな明けないやうな、梅雨明けの判断できなかった場合、宣言以後に戻り梅雨が来てしまったり、天気予報を営業戦略の重要参考項目にしてゐる公司などからの苦情が怖いからに他ならない。「電子レンジの説明書に、猫を入れて乾燥させてはいけませんと書いてなかったから猫を入れたら死んでしまったので、責任を取れ」だの、煙草の注意書きみたいな感じで、告訴防止を前提にすべてのものごとに不快な予防線が張り巡らされて行く社会風潮を如実に反映してゐて、情けないことだ。この他にも気象庁の使ふイヤな表現としては、「過去数年間で最も土砂災害が起きやすくなってゐる」だのゐないだの。曖昧で、如何にも重大な警告を発してゐるやうでゐて、そこはかとなく他人事との感が拭ひ切れない。先般の大雨の時にも、毎日何度もこのフレーズを聞いたが、明らかに昨年も同じ地域で「過去数年間で最も云々」と言ってゐた。誰がこのやうな曖昧かつ不愉快な表現を思ひ着いたのかは不知道だが、この先毎年何度も何度も、このフレーズは繰り返し唱へられてゆくことであらう。
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今天が国民の祝日てうことをすっかり忘れ、昼下がりの余りの暑さを吹き飛ばさうと、バイクでちょい走りに出た。岬のパーキングが、何故に満車なのだらうかしらむ? 何故にコビトがぎょうさんゐるのかしらむ?などと思ひ巡らせてやうやう、祝日であることに気付く始末。単車も多く10台以上、珍しくエストレアの姿も見かける。あとから隣に滑り込んできたエリミネーターのライダー、この暑いのに革パン穿いてがんばってるお兄ちゃん、「この近くに温泉とかありませんか?」だって。普段なら「『とか』ってどーゆー意味やさ?」、と喰ひつくところだが、折角の祝日納涼気分を壊してはイケナイと思ひ、「残念だけど無いんだよね」から始まって、お互ひカワサキ同志あれこれ20分ほど。聞けば100キロ以上の走行で到着したらしいが、お疲れさまでした。納涼走行のはずが、炎天下のパーキングですっかり汗かいてしまい、諦めて帰宅。矢張り吸血アブを気にし乍ら水浴びし、やうやう火照りを冷ます。
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今宵は「マンハッタン」的白黒世界に遊ぶ。その後は電子暑中見舞の制作に取りかかるも、をかし。

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