倫巴里ごっこ

此処は何処の細道じゃ?

予報に反して小雨止まず、朝からおでかけの予定が遅れ、午前中は頭の煮へた話や脳が鼻から出てきさうな話、どーでもよい話や意外に重要な話、おはなしでてこい、お話の話題尽きず、だらだらと喋り乍ら食べ始め、遂にはブレックファーストがいつぞやブランチに成り果てたりける。つれづれの成れの果ても、ここまで来れば御立派天晴れ。
(~0~)アッパレ!?
我が陋屋の中庭に三台の単車が居並ぶのはこれが初めてのことなれば、カワサキヤマハ・ホンダの三車三様。いつしか午後には雨上がり、三台連ねて岬巡りの遺跡巡り。いとをかし。
(- + -)イトヲカシ?!
ロンパリの相競ひて、つまり大倫敦の勝ちたりけるも亦、をかし。伏線として先日の仏独露首脳会談に於けるシラク氏のジョークが関係してゐるのではないかと、まことしやかに囁かれたりけるも又々、をかし。英仏両国の歴史的因縁は今更言ふに及ばず、既に遺伝子レベルの体質的領域に浸透しつつあるが、シラク氏にとってみれば万人周知公然明白の事実を述べたに過ぎず、何故批判されなければならないのかわからないことだらうね。

シラク仏大統領が3日の仏独ロ首脳会談で英国を小ばかにしたジョークを飛ばしたと仏紙で報じられたことが、英国で波紋を呼んでいる。5日付けの英各紙は「シラクが英国の料理をくず扱い」(サン)、「悪趣味なジョークで英仏関係が冷却化」(デーリー・メール)などと一斉に反発。6日からの主要国首脳会議(サミット)を控え、外交問題に発展する可能性まで指摘されている。

勿論両国は長い付き合ひがあるので、お互ひの気質や性質などは知り尽くしてゐるはずだ。かつて英仏を繋ぐドーバー海峡大海底トンネルの掘削に日本を指名したことも、両国がそれぞれ勝手に掘り進めるとトンネル自体が合流貫通しない可能性を自覚してのことだらうし、改めて仏蘭西国大統領などに指摘されなくとも英国料理の大部分がさほど美味しくないことなど、今や世界中のヒトが知ってゐることだ。英国人が如何にスノビッシュ仏蘭西人を小馬鹿にしてゐるかてうことは、モンティ・パイソンのいくつかのネタを見ればわかることだし、その当の英国が総変人国家であることも、ミスター・ビーンを見るまでもなく有名なことだ。事実我輩も仏蘭西・巴里に1年以上、英国・倫敦に半年滞在して皮膚感覚で実感したことだが、英仏の本質は、英:「親切な奇人変人」 et 仏:「理屈っぽくもオシャレな気取り屋」といったところだらうか。仏蘭西人に言はせれば、天気の話題で30分も立ち話をする英国人は頭がおかしいてうことになるし、日本人も同類だ。英国人にとって毎日何時間もカフェのテラスでお喋りしたり、やたら難しい顔をして煙草を吹かしてゐる人々は軽蔑すべき存在だらう。お互い様々であることは確かなことだが… 
とまれ、今回のオリンピック開催地審査にこのやうな英仏論争が影響を及ぼしたかだうかは定かではないが、ロンパリどちらが撰ばれても、遺伝子レベルの対抗意識に変化は無いのである。それにしても倫敦のトラファルガー広場にて祝ひはしゃぐ英国人民の姿を見る仏蘭西人の気持ちは、さぞかし複雑なことだらうね。
(-_-)

英仏百年戦争 (集英社新書) 英仏普遍言語計画―デカルト、ライプニッツにはじまる 英仏海峡の謎 (創元推理文庫 106-9)