露草のしとどに濡れて

見目麗しき哉

ツユクサと言へば、文字通り梅雨の頃に道端や庭のあちこちで咲く清楚な花のイメージがあるが、農業地域では立派な雑草だ。意識して、所謂除草剤のいくつかを手に取り眺めてみると、確かにツユクサの名前が有る。青紫の風流な姿も、よくよくその茎を辿ってみると、成る程何度も枝分かれしつつ、かなり背丈が有るものだと今更のやうに感心してゐるのだ。
そこで改めて調べてみると、薬草図鑑にも掲載されてゐて、解熱や下痢に効くなどと書かれてある。曰く、古い時代にはツキクサと呼んでゐたと、「和名抄」や「本草和名」ばかりか、万葉集枕草子にも書かれてゐるとのこと。その由来を言問はば、花弁の汁を布にこすりつけて染める「着き草」てう意味より発生したりけるものであった。
また、平賀源内の曰く、「鴨跖草、和名ツキクサ、又はツユクサ、又アオハナと言ふ。讃岐方言カマツカ、近江彦根方言コンヤタロウと言ふ。花碧色なり、又白花のものあり、白花青ぼかしのものあり、近江栗本郡山田村産、葉の長さ六・七寸、花弁の大きさ寸に近し。土地の人多植して利とす。夏に至て花を採る。家揚げて野に出て花をとり汁をしぼり紙を染、是を青花紙と称し、四方に売る」と。流石天下の奇人なりき。
ツユクサは染料植物として天平時代から利用されてゐたらしいが、後に花が3cmに近いオオボウシバナの変種などが発見され、近江の国では青花紙が作られ、京友禅の下絵を描くのに用いられたてうことだ。
ツユクサの花の色素はアントシアンのデルフィニジンで、粘液質の物質やフラボノイドのアオバニンなどを含む。薬草としての調整法は、開花期に全草を採り、水洗ひして日干しにする。解熱には乾燥させた全草4〜6gを、200ccの水で煎じて服用する。下痢止めには、乾燥させた全草10〜15gを400ccの水で煎じ、1日3回に分けて服用する。
(-_-)フムフム
てうことは、梅雨とは無関係てうことになるな・・・
(-_-)
今天の来客は単車2人組。極めて南方に偏重した話題で、三線など弾き乍ら大いに南方的に盛り上がるもまたをかし。暑さで脳が煮ゑて、耳鼻は火山灰で詰まりたりけるは、或る意味理想的な状態かも?!
(- + -)ど〜よ?

露草の茂る神々への道
つゆ草幻想
つゆくさ (かがくのとも特製版)