バッハ的
郭英男ことDifang と馬蘭吟唱隊の紡ぎ出す音楽をつれづれなるままに聴いてゐると、空梅雨の木々の緑に潤ひが蘇るやうだ。
(- + -)癒し、癒され・・・
さておき、先日言及したオーネット・コールマンではないが、このほど頂戴した女子十二楽坊(英語では12Girls band てう名前になるらしいが、見るだに軽々しい響きだ。漢字の偉大さの足下にも及ばない)の中国国内版CDである「魅力音楽会」にも、バッハの曲が入ってゐた。あっちがプレリュードなら、こっちはバイオリン協奏曲イ短調、BWV1041だ。恐らくシンセサイザーの伴奏だらうが、重厚なストリングスのやうに響く。それにドラムスが加わって独特の音場が形成されてゐて、二胡が恰もヴァイオリンの如き音色で楽譜に忠実に演奏される。彼女らの演奏技巧は正に国家超級折り紙付きだから、これしきの曲くらいは朝飯前だらうが、それにしても古典音楽領域に堂々と介入可能な技量。この他にも中国民歌だの馬頭琴の曲だの新彊方面の曲だの、現代音楽風の超絶技巧曲だの何だの、日本版からは到底想像し得ない多彩な内容で、一聴の価値、値千金。
- 作者: 女子十二楽坊
- 出版社/メーカー: --
- 発売日: 2003/11/25
- メディア: CD
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こちらはSAXの清水靖晃だが、重厚軽妙残響過多な偉大な地底式バッハを聴くことが出来る。
ついでのバッハだが、昔々今は昔、WEATHER REPORT の 8:30 ツアーライブを聴きに行った時、今は亡き Jaco Pastorius がお得意のベースソロで5分以上、幻想的な SLANG を演奏した時も、ほんの数秒間バッハのリフレインが流れたことを思ひ出す。
とかくにバッハは偉大だ。