葡萄法師

「まだ青いね」とはこのこと哉

初めて葡萄に袋をかけてみる。
4年目の木だが、植ゑた次の年から実がなり始めたのは良いが、殆どがカナブンの餌食になってしまう。葉っぱも喰ふし、実もまだ熟さないうちから囓る。はじめは昼間のうちに、葉っぱの陰に隠れてゐるものを見つけだしては投げ飛ばしてゐた。その割には日に日に食害がひどくなるので、一度夜中に電灯で照らしてみたところ、居るは居るは、昼間の5倍以上居るではないか。かういふ場合、噴霧式の殺虫剤を吹きかけてしまへば一瞬で殺戮可能だ。しかし、葡萄は喰ひものだからさうはいかない。
初日は木を揺さぶってカナブンを落とし、可哀想だが踏み潰して退治した。しかしだ、その次の夜もまた次の次の夜も、わさわさと居る。どっかで大量に湧いてゐるに相違無いのだ。確かに、庭の草を引ゐたりちょっと掘ってみると、至る所にカナブンの幼虫が見つかる。彼らは他ならぬ、此処で湧いてゐるのだ。これは頗る憂慮すべき事態であり、掘り出して陽光に晒した幼虫などは野鳥が目聡く見つけて啄んでくれるものの、地中を突っついてまでは喰ってくれない。かといって庭を全面掘り返し、美しい中華風英国式庭園を破壊してまでカナブンの幼虫を駆除することは出来ないワケで、困ったことだ。
だからといって手をこまねいて地団駄踏んで、蚊虫に手足を喰はれ乍らも夜な夜な葡萄の木を揺さぶってゐるだけが能では無い。新奇工夫を凝らして、米の研ぎ汁を掛けてみたり竹酢液をかなり薄めて噴霧してみたり、ひねてアルコールの抜けた赤葡萄酒を塗ってみたりローズマリーから秘密裏に抽出せる特殊除虫溶液を用ひてみたりと、考へ得る様々な対処を行ってみたが、いずれもさほど功を奏せず、ラチがあかない(北朝鮮の話では無い)。
今年は摘果も程良く済ませ、既に5〜6匹のカナブンを駆除してゐるが、市販の果物用の袋をかけてみることにした。これまたタイミングだの方法だの、かけることを厭はない種類かだうかは知らないので、独自に研究して20房だけ掛けてみたワケだ。果たして如何なりますやら・・・
ちなみに、今頃の柿の実もまだ、葡萄の如く青く小さい。
(- + -)
今天は枇杷、仰山戴きましたので、ピューレを作ってカレーに投入してみるべし。何度食べても種が大きくて多いのがシャクだ。枇杷の葉などは川貝と合はせれば極めて優秀な伝統的鎮咳薬だから、種の成分も薬効が有るに相違無い。未知の育毛成分が抽出される可能性が無いワケでも無いだらうし、研究の余地は十二分に有るな。(-_-)フムフム
言ふまでもなく、一般的に「どーでもよい」ことには、極めて熱心に取り組むタチなんで・・・
(-_+)
千客万来

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木

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