さよなら人類

黒豆パンにてそうろう

我輩のお気に入りだったTVCM、マンダム・ペーパー洗顔モゲハ編が、黒人差別であるとされて放映中止になったやうだ。

化粧品製造販売会社「マンダム」(大阪市)が、チンパンジーが黒人のまねをしているテレビコマーシャルに黒人差別を思わせる表現があったとして、放映を中止していたことが14日、分かった。 中止したのは男性用洗顔製品のテレビコマーシャル「ペーパー洗顔モゲハ編」。黒人数人が製品を使って顔の汗をふく姿を、縮れた髪形のかつらをかぶり赤や緑の衣装を着た黒人を連想させるチンパンジーが、隣でまねをして顔をふくという内容だった。 3月28日から放映していたが、人権擁護団体から「黒人を類人猿と同等にみなしている」などの指摘を受け、弁護士や広告代理店の担当者らを交えて検討。「国際的な倫理観が欠けていた」と判断し、6月9日から放映を中止。雑誌広告も止めた。

かつて「ダッコチャン」なる黒いサルみたいなビニル人形が黒人差別に繋がるてうことで姿を消し、「ちびくろサンボ」もいけない、カルピスのキャラクターも、ましてやロゼッタ洗顔パスタの黒子さん白子さんは言語道断てう奇怪な風潮が巷間に蔓延ってしまったのだ。モォ〜ゲェ〜ハァ〜CMの場合は、黒人ばかりかモッくんが中心に座って恍惚とした表情でペーパー洗顔を使っており、隣のラスタマンから物真似する端っこのチンパンジーにカメラがゆっくりとパンして行くのだが、この映像の何処が差別に繋がるのだらう? 
人権擁護団体の実体は知らないが、この場合類人猿としてのチンパンジーの人権(類人権?)は擁護されなくて宜しいのか? 謎のラスタマンとチンパンジーが黒人側とすれば、モッくんは名誉白人である黄色人種であるから、「モッくんに代表される日本人を類人猿と同等にみなしてゐる」てうクレームが発生しさうなものだが、さういふ類の指摘は無いワケだ。この場合チンパンジーは黒人の真似をしてゐるのではなく、隣の人類の真似をしてゐるに過ぎないのであって、「国際的な倫理観」とは別宇宙の問題であると思ふのだが、如何?
かうなると我輩のまう一つのお気に入りである、「黒豆ココア」のCMも危ないな。こっちの方は氷川きよしくんが登場し、「黒豆マメマメ、イソフラーボンボンボ〜ン!」とこめかみに青筋立ててソウルフルに歌うものだが(そんなに激しく感情込めて歌うほどのコトバではないが)、黒豆をココアと同等に見なしたり、「黒い」ものを「白い」豆乳で割ってみたり、名誉白人の氷川君が黒人ばりの歌い方でクロマメの宣伝をすることなどもってのほか。「黒豆と人類を同等に見なしてゐる」「黒いものを白いもので割るとはけしからん!」てうクレームが殺到してゐるに相違無い。こんな調子ぢやーそろそろ「黒豚」も危ないかもしれないな・・・
(-_-)

進化の隣人 ヒトとチンパンジー (岩波新書) 霊長類から人類を読み解く なぜ「まね」をするのか 考えるサル―知能の進化論 チンパンジーの心 (岩波現代文庫) 人類進化再考―社会生成の考古学 (以文叢書) 類人猿にみる人間 中国「野人」騒動記 (あじあブックス) セレクション

(-_-)ウ〜ム< http://www.mandom.co.jp/release/2005/src/050609.html >
「不快な思いをされた視聴者の方々及び関係者の方々」って誰よ?