盗掘者よ!

野にありてこそ・・・

心なき者が、笹百合を盗んで行った。
最後に確認したのは一昨日の夕方なので、昨日か今朝か、盗掘者は小さなスコップを手にしてやってきたのだ。そこは自転車専用道路であり、自動車が入ることはできない舗装道路の脇。自転車で往来する人の多くは観光客で、港のレンタサイクルを利用する者が殆どだ。そんな人たちが植物を掘る道具を持参する可能性は無いだらうから、日頃往来してゐる人だらう。我輩の知る限り、この辺りで見かける人は犬の散歩で来るおばばさま・歩け歩けのおじじさま・気紛れに走り回る小学生数人・ジョギングの若い男などだ。犯人探しなど到底する気は無いが、高速で通過する自転車乗りである可能性は低いな。(-_-)
とにかく、芽吹きから蕾の出始めまでずーっと観察してゐただけに、とても残念で悲しいことだ。蕾の状態からすると、開花直前だったはず。根こそぎ持ち去ってゐるてうことは、自分ちの庭に植ゑ替へるのだらうな。笹百合を掘り上げた穴ぼこは、周辺の落ち葉を集めて隠してあったが、10mほど離れたところに有った1株だけの方は可憐に開花してゐた。持ち去られた株は3本立ちで、蕾も3つだったから、大きい株が狙はれたのだね。残された1株の花は、仲間が盗掘される様子を見てゐたのだらうね。
(-_-)

笹百合の 野にありてこそ 涼しけれ

ミゼレーレ