幽閉寓話

高さは200mくらいかな?

西洋のお姫様、なぜか塔に幽閉されてゐるてうイメージ。
Als das kind, kind war... 
子どもが子どもだった頃に聞いた童話のイメージが固定してしまったものか、はたまた潜在意識の為せる技か、ミトコンドリアの陰謀か? 確かにマリー・アントワネットシテ島のラ・コンシェルジュリーに幽閉されてゐたし、倫敦塔にも何人ものお姫様が幽閉されてゐた。ルパン三世カリオストロの城(お菓子の城?)にはフジコ姫が幽閉されたことがあったっけ? 今となっては白雪姫やシンデレラの話の詳細は記憶にございませんが、とにかくお姫様はとかくお城や塔に幽閉されがちなことは確かだ。
そんな話は西洋のものと思ひ込んでゐたのだが、時折通る自動車専用道路から前々から気になる塔が遠望されてゐた。山の谷越しに見へ隠れするその様子は、恰もノイシュヴァンシュタインのやうに見へないでもないことはなかったので、前から本当に気になってゐたのだ。あの塔屋にはきっと某のお姫様かお嬢様が幽閉されてゐるに相違ないと・・・
今天やうやう、艱難辛苦臥薪嘗胆韋編三絶龍馬精神を発揮した結果、塔の麓まで辿り着くことが出来た。矢張り思った通り、聳へ立つ塔の外壁は取り付く隙も無い状態で、鉄壁の守り。侵入者を阻むやうに突出した塔屋には小さな窓がからうじで開いている様子。周辺の状況から察するに異様に狭い(恐らく2畳くらい)塔屋にはタロイモ姫に類する美女が幽閉されてゐるに決まっており、過去には何度も勇敢な挑戦者達が救出を試み、息絶へたに違ひ無い。我輩は果敢な挑戦者達の物語を後世に伝へるべき使命を担った人間なので、直接的な行動は慎みたいし、外壁に印されたJAのアルファベットが少し気になるが、今後もこの塔(ノイシュヴァンドッペルゲンガーアイネクライネレーゾンデーテルJAシュタインと命名)の様子を監視し続けたい。
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