可憐なる

冬のさやけき青空に、歌声響く

題名のない音楽会」で、ソプラノ歌手である森麻季の歌声を聴く。
可憐で上品で気高くも澄んだ歌声。深紅の薔薇や椿姫てうよりは、軽やかなローズマリーブルー。先日NHKで放送された、阪神淡路大地震10周年追悼コンサートで、アシュケナージ指揮によるモーツァルトのレクイエムでの余りに美しい歌声に、目を覚ませと呼ぶ声が聞こへる心地になり、ぼんやり寝床に横たへてゐた体を起こした程だ。声量は生のコンサートかリサイタルで確認する他は無いが、とにかくこれほどいやみのない美しき歌声を知らず。勿論アルバムを出してゐるのだけど、かのエーベックスからとはちと驚き。彼女の歌うマーラーの第4交響曲を是非聴いてみたいな、とぞ思ふ早春賦。
あなたがそばにいたら~Bist du bei mir~(CCCD) マーラー:交響曲第4番 亡き子をしのぶ歌