アホバカ同盟

混沌の黎明

趙紫陽の死。遺族は葬儀に於ける名誉回復を望むも叶はず、経世済民の微熱に浮かれる紅い巨龍の濁流の泡沫となりて混沌の彼方に去り行けり。
かつて天安門広場に大集合した学生や市民の輪に入り、直接彼らの声を我が耳で聞かうとした唯一の幹部が趙紫陽だ。傍らに立つ李鵬が、如何にも「成り行きで付いてきました」てう情けない顔をして所在なさげにしてゐたのとは極めて対照的だった。当時巴里に居た我輩は、その様子を極めて好意的に、かつ冷静と情熱を以て凝視してゐたのが仏蘭西国であることに気付いてゐた。国是である「自由・平等・博愛」を少しでも侵害する者に対しては、過激な反応を引き起こす遺伝子を持った人々のこと、北京の様子は刻一刻と詳細に伝へられてゐたのだ。事実、その後起こる悲劇の果てに、祖国を脱出した学生リーダーや思想家たちを政治的亡命者として万全の体制で迎へたのが、仏蘭西国だ。
国連の機関が難民と認定してゐる人達をさへ、平気で「祖国」に強制送還してしまうやうな未開の国である日本。他国の人権問題に口を挟む権利も資格も無い国であることを考へれば、隣国の民主化運動に意見することなど誠に烏滸がましひが、首相自ら「人生いろいろ」と国会で述べて威張ってゐる国のことと思へば、お里が知れてその程度のものなのだらう。
まう一つのお里が知れた大国の兵隊さん、選挙に行くことを恐れる人民に対して宣ひたりける戯れ言ひとつ、「我が軍の車両で、投票所まで送って行ってあげませうか!?」とぞ。アノネ、何が危険といって、今あんたたちと行動を共にすることが一番危険なことであるてうことが、いまだにワカッテナイノ? バカにもほどがあったのは、もはや過去のこと??? by the way, バカとアホはどっちが上?????
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