那由多の刹那

甍の波も海の藻屑・・・

バンダアチェに押し寄せた津波の高さが30m以上? 何たることか!
現在我輩の住まひゐたす村落は太平洋岸に在り、覇拿里氏の住居周辺の標高は6m前後。海岸には国道の防風・防砂林を兼ねた小規模な砂堆と松林が続いてゐるものの、その規模に照らしても津波を防ぐに能はず、況や集落をや。これは誠に頗る憂慮すべき現状であって、インドネシアと同規模の津波が押し寄せれば、ひとたまりもないのであります。何をだうすれば宜しひのかは最早人知の及ばざる処、神の領域の出来事なれば、天変地異も運命のほんの一端として素直に享受すべきか、はたまた藻掻き手足をばたつかせ悪態を突きまくって最後の一瞬まで抵抗すべきか、大変難しい問題なのでありまする。
思へば惑星連邦最大の脅威であるBORGが太陽系を侵攻したのが2366年のこと、彼らの第一声は常に「我々はボーグ、抵抗は無駄だ」であるが、事実殆どの抵抗は虚しく、ありとあらゆる宇宙人が呆気なく同化されてしまう(生命体8472を除く)。地球の歴史や宇宙の歴史からみれば、過去にこのやうな天災は何度も何度も至る所で起こってゐることであり、宇宙の日常の何気ない一コマに過ぎないのだらう。かつて恐竜が滅びたやうに、人類とて宇宙の刹那の煌めきに過ぎないワケだ。
刹那刹那・・・
(-_-)南無