玉突式

ビリヤード喫茶!?

子どもの頃、近所に「玉突」てうネオン看板を掲げた店が有って、学生やちょっと不良っぽいお兄さん達や、オヤジたちがしきりに出入りしてゐたものだ。小学校高学年になり、誰かに誘われて店の中を覗き見たことがあった。天井の低い薄暗い店内には、タバコの煙とジュークボックスから流れるロックンロールが流れ、まさに大人の世界が展開してゐたことを覚えてゐる。勿論彼らが興じてゐたのはビリヤードであって、スヌーカーではなかったやうだ。その、所謂「玉突」ことビリヤードが、「たまとつ」ではなく「たまつき」と読むべき単語であったことが判明したのは、驚くべき事に大学生になってからのことだ。「玉突き」とでも書いてあれば問題は無かったのだが、何せ「玉突」だぜぃ。「たまとつ」と読んでもをかしくはないだらう? どうよ?!
(^_^;)強引汗
年に何度か通る道沿ひに、どことなく懐かしひ看板が有ることに気付いたのは今夜のこと。ビリヤード喫茶?らしひが、赤白の球を象った看板の裏側には、半ば消へかかった「玉突」の文字。やはり薄暗い店内には、何台かのビリヤード台が並んでゐたし、店の前には3台ほどの車が停まってゐたから、誰かがビリヤードに興じてゐるのだらう。ちょっと草臥れた、どことなく昭和30〜40年代を感じさせる喫茶店。消滅しないうちに、一度玉突きをしに行ってみなければなるまいぞなるまいぞ。
今夜のBGM シークレット・ストーリー