厳寒

草の生気を飲む

秋の初めに収穫し、十分乾燥させてきたレモングラスのお茶を飲む。見た目はただの枯れ薄なれど、手にすればたちまち爽やかな芳香の漂ひたりける。準備したのは大きめのガラスティーポット、乾燥レモングラスを3本ほど、掌にぐるぐる巻き付けて輪にする。そいつをぐいぐいっとポットに押し込むと、底部で自然に円周沿いに開ひて美しい。熱湯を注ぐと枯れたやうな白っぽい表面がたちまち緑色に蘇り、香りが更に立ち上る。お湯全体が薄黄緑色に色付くまで三分間、鼻歌を歌わうがアラーの神に祈らうが何でもよろしい、爽やかな香気を体内に取り込むべし。
今天は幸い雪降らず、されど海越へて吹き付ける北西風極めて寒し。いと寒きに、家に戻りて火など急ぎ起こしつつ、
木枯らしを 背負ひて帰り 火鉢抱く
本日のBGM チャイコフスキー : 交響曲第1番「冬の日の幻想」&序曲「1812年」 (>_<)寒っ!