La Vie

冬の黄昏

幸いなことに暖かき日なりけり、なりにけり、なりにけるかも、なりにけろ、、、
予告通り?諸工作放り出してバイクで外出せり。日当たりの良い縁側でこそ暖かいのであって、無防備なる高速移動体上の人体は、先づ先端から冷ゑ始める。指先、つまさき、鼻先、目先のあと、全体に冷たさが回って来るのだ。使い捨てカイロは気休めであり、胸に入れた古新聞の方が暖かい。信号で停まるたびに股下のエンジン近くに手をかざすが気休めであり、手首にサポーターを巻く方が暖かい。にも拘はらずドーパミンの分泌は順調で、頬切る冷風が心地よい。1時間ほどの走行で、反対車線に5組ほどのライダー達とすれ違った。中に一人、指立てサインを送ってきたアメリカンが居たが、近頃はあまりやらない挨拶だな。左手上げて応答しておいた。
印度洋大津波、凄惨な各地の現状や、新たなる映像が公開される。波の威力は絶大で、人も車も家も何もかも、濁流は怒濤となって押し寄せて、全てを混沌の渦に巻き込んでしまう。同定さへ困難なほど損傷腐乱した遺体を特定する手掛かりは、遺伝子情報。南方の楽園で迎へた「旅の極北」。
C'est la vie. La vie et la mort. C'est la vie. Votre vie.....
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