絲綢之路再度

オアシスの鳥瞰?

日がな在宅。相変はらず賀状が何通も届く。大家さんの来訪を受け、いろいろ楽しくお喋りを為す。隣村のご実家にご滞在の由。
良く晴れて、朝晩良く冷ゑる。NHK新シルクロードシリーズの第1回を見る。今回の砂漠のただ中の大群集墓は、大変興味深い。楊柳の赤く塗られた墓標の群れ。リンガの墓標は女性の墓に、ヨーニの墓標は男性の墓に立てられてゐる。被葬者の皮膚には分厚く油脂の如きものが塗布されており、防腐処理の痕跡とのこと。呪術性は無い?棺の形状は伏せた舟であり、剥がされたばかりで血の滴ってゐたと思はれる牛の皮で包まれてゐた。重層する墳墓群はいったいいつ頃最初の墓が築かれ、どれくらいの期間に亘って営まれ続けたのか。どのような信仰形態を持ってゐたのか。その宗教が中原に及ぼした影響は? e.t.c....
謎は多いほど人生は楽しゐが、生きてゐるうちに知っておきたい謎も有るのだ。
新シリーズに引き続いて、デジタル的に修復された旧シリーズの楼蘭の回を見る。今見ても壮絶な取材の様子が目に浮かぶ。石坂浩二のナレーションは25年経っても変はらない雰囲気だったが、だうしてもウルトラQをも連想してしまう。
我輩が初めて新彊ウイグル自治区方面に入境したのは1987年の夏。灼熱のトルファンは日中の最高気温が47度、最低気温も30度以上であり、砂漠や砂嵐の恐ろしさやオアシスの有り難さなどを体験した。その後も真冬にほぼ同じルートを通ったが、今度は最低気温がマイナス10度近く、日中も5度にも到達しない極寒で、イメージとは裏腹に自然の余りの過酷さに驚いたものだ。今では砂漠のハイウエイもかなり整備されただらうから、みたび訪問してみるべーか・・・
旅に棲んだ日々を、ほんの少し懐かしんでみた冬の宵闇なりけり、、、とか何とか云ひつつも、テレビで「ハンニバル」なんぞ見ておりまする。
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