嵐のち晴れ、晴れのち何?

早くも咲きたりける

生暖かい南風に風雨が翻弄され、秋の台風さながらの様相。雨は順調に上がったものの風止まず、数時間の内に北西風に入れ替はり、夕方からは急激に気温も下がる。半日で都合10数度も気温が低下してゐるワケで、体調が悪いこともあってなかなかフォローが難しい。今年は最後の最後まで、天は人間に寧処を与へず、あらゆる試練を過激に投げつけて来る。
季節柄?、ホームセンターに行ってもドラッグストアに行っても、超級市場に行っても便利店に行っても、ジャスコに行ってもヨーカドーに行っても、猫も杓子も耶蘇聖誕祭に便乗した電飾装飾だらけでうんざりする。中には等身大どころか、2m近い聖誕老人が機械仕掛けで歌い踊る人形が配置されてゐて、何人ものコビトが恐怖に引きつって泣いているのだった。その聖誕老人は腰をくねらせたり手足を動かす仕掛けになっており、内部に仕込まれてゐる拡声器からは低音で聖誕歌が流され、あたかも人形が歌ってゐるやうな按配になってゐるのだ。コビトならずとも、我輩でさへその不気味な様子に接近することすら憚る有様であったのだが、よく見れば何と値札が付けられており、その聖誕老人は商品でもあるのであった。恐らく、先日書いたやうな所謂何かを勘違いしたキチガイ電飾マニアックファミリーなどが購入するのだらうか? 家庭に飾られた機械仕掛けの聖誕老人の風景を想像するだけで、おぞましひことだ。
今夜は内職も放擲し、NHK音楽祭ハイライトでも見やうぞ。ラストシンフォニー、作曲家最後の交響曲特集で夜を過ごす。