もわもわ柿

ツヤツヤピカピカ!

柿の木にヲコゼ虫が付き物であることは、前に述べた。今年の柿は、カキノヘタキリムシの陰謀によって熟す前に全て落ちてしまったので、今は岐阜からの救援物資で急場を凌いでゐる状態なのだ。
確かに柿は「冷」の食べ物であるので、体を冷やす。だからといって湯上がりや長距離走のあとに食べよ、てうことではなく、食べるタイミングを図ればよいのだ。いつものことだが、柿は硬い方がよいか熟した方がよいかてうことは、はっきりと好みが分かれるやうだ。我輩は以前硬めの柿でひどい目に遭ってゐるから、程良く熟したものが好きなので、毎日成熟度を点検してゐるワケだ。
先週だったかNHKラジオで、聴取者からの季節のお便り紹介コーナーを漫然と聞いてゐたのだが、元気な犬が庭で遊び回ってゐて、何かの勢いで地面に落ちてゐた柿をパクリと食べてしまった話を放送してゐた。結局その柿は渋柿だったらしく、犬はすぐに柿を吐き出したやうだが、口を「もわ〜っ、もわ〜っ」とさせて後ずさりしていって吠えてゐたてう表現に、思はず大笑いしてしまった。我輩も何度か渋柿を口にしたことがあるが、やはり口が「もわ〜っ、もわ〜っ」てう状態になってしまったワケで、犬の様子も目に浮かぶやうだった。勿論、渋柿は焼酎で甘くしてから食べておりまする。
巴里に潜伏中、マルシェで何度も柿を見かけたが、やはりカキと呼んでゐたと記憶してゐる。モロッコアルジェリアか、マグレブ方面で栽培されてゐるてうことを聞いたやうな記憶も有る。綴りは kaki ではなくて kaqui だったやうな気もする。ところで、仏蘭西人が渋柿を食べたら、「moi~moi~」などと云って口を歪めるのかしらむ?
c'est(-_-)moi~