面包的蘊蓄

四角いのがKiriである

相変はらずの朝食だ。代わり映えがないが、飽きもしない。飽きもせず、笑ひもせず、泣きもせず、唸りもせず、気にもせず、ゑひもせず、ほぼ毎日似たやうなものだ。ジャムの空き瓶やマーガリンの空き容器を見てゐると、如何に多量のジャムやマーガリンを摂取してゐるかてうことに、改めて驚ひてゐる次第。
ジャムはジャムでもイチゴならアヲハタ55であることが望ましいし、ブルーベリーはジャスコ印のプラスティックカップ入りであることが望ましいし、マーマレードはエジプト産が望ましいし、ジャム類はコンポートであるに越したことはない。勿論予算の関係上、他の安価なジャムに変更されることしばしであるが・・・ 
トースト本体(食パン)はこのところ各社とも湯捏ねだの湯種だの、もちもち食感を誇示するものが増ゑてさすがに口当たりや歯触りは宜しひが、神戸屋のホワイトブレッド5枚切りに落ち着きつつある。これは100円ほどの価格にも関はらず、イーストフードや乳化剤を用ひずに焼いたもので、なかなかの良品なのだ。ちなみに神戸屋てう屋号にも関はらず、静岡県浜松市が工場の所在地になってゐるが、この謎は封印しておかう。
次に常に問題となるチーズであるが、一頃は主にカマンベールを食べてゐた。しかしイラク戦争の激化や地球温暖化の加速、惑星直列や記憶喪失などの複合的影響から、近年はKiriに変はりつつある。濃厚なクリーム的舌触りは欧州仏蘭西特有のものであり、日本製のモノにはみられない特徴である。トースト1枚につき、Kiriキューブ1/2を配分するのだ。この他にはジャスコ印のプレーンヨーグルトも常食してゐるが、以下に作法を示す。
オーブントースターでトーストを焼いてゐるうちに、Kiriキューブを2分割すると同時に、マーガリン、ジャムやヨーグルトなどをスタンバイさせておく。ほどよくトーストが焼き上がるやいなや、準備しておいたマーガリンを満遍なく塗りたくる。可能な限り高速で塗ることが望ましく、塗り終はってマーガリンが溶けずに残ってゐるやうなら、その日は朝食抜きで出掛けるが宜しひ。満遍なく塗ることが出来、マーガリンが満遍なく溶解浸透したことを確認するや否や、ジャムを半面に、残りの半面に半割したKiriを配置し、両者を繋ぐが如くプレーンヨーグルトを適量添付。全てが完璧に配置された頃合いを見計らって、トーストを半分に折り、全ての元素を包み込み、こぼさず押し潰さず、食するのである。これらは日によって、また経済状況に応じ、ジャムの種類や質が変化したりKiriが姿を消したりするものの、さういふ些細なことに動じずに食されるべきものである。
更には、ハラヘリノハラペコハムニダの程度に応じ、エキストラトーストを食する場合が有る。その1枚には特別にバター(有塩)を用ひ、上記の如く溶解浸透させた上にハチミツ(レンゲが宜しひ)を塗布して食するてう仕組みである。以前はつぶつぶクランチーピーナッツバターを溶かし塗り、その上にハチミツを垂らし、ゴマをトッピングして食べてゐたこともあるが、近年明治屋のピーナッツバター(クランチー)の入手が大変困難な状況に陥った為、バターバージョンで食してゐるてうカラクリだ。ちなみに、バターは四ツ葉乳業のモノが望ましい・・・・
(-_-)なにか?